ワンゲル部の記録長さん

山ですぐバテちゃう記録長さんの日記

SHOEI Personal Fitting Systemを試してみる

この度、縁あってリターンライダーとなりましたが、仮で購入した4,980円のジェットヘルメットでは心許無く、やはりフルフェイスヘルメットを買い直そうとバイクショップに行ってみる事にしました。

f:id:uccari8:20230619023756j:imageシステムヘルメットのショーエイ ネオテック2にしました。インナーサンバイザーまで付いてるぞ!?

バイクに十数年乗って無かった内に、システムヘルメットなるものが登場していたとは驚きでした。

f:id:uccari8:20230619023912j:imageガバーってアゴの部分から開いて、まるでジェッペル。尚、このカラーリングは絶版カラーだそうで、ソリッドカラーより1万円弱安かったぞ。

眼鏡の脱着も楽だし、重さも1.7kgちょっとと気になりません。短い期間でしたがジェットヘルメットを使ってしまったので、この開放感はたまんないすね。ただ以前事故の際、フルフェイスのおかげで顎が砕けずに済んだ経験があるので、やっぱりチンガードありのフルフェイスには拘りたいところ。そこでシステムヘルメットをチョイスしてみた訳ですが、今回購入した"NEOTECII (SEPARATOR TC-3)"というモデルはフルフェイス同等の強度と安全性であるとメーカーも公言してくれているそうです。

f:id:uccari8:20230619023811j:imagemy SHOEIに登録してみたよ

で本題ですが、ショーエイさんは、個々のフィッティングを存分に拘って貰いたいそうで、SHOEI Personal Fitting Systemというサービスを展開しています。

早速、頭の周りを測定してもらいました。登山もスキーも自転車も周囲の長さが大体61cm〜のメットかXLサイズなどを選択しているので、今回もてっきりそうなると予想していました。
f:id:uccari8:20230619023826j:image診断結果です

ところが測定の結果、頭の周囲の長さは57cmしかありません。これってMサイズですよね??

ショップの方によると、私の頭はかなりユニークな形をしているそうです。また、今までのフィッティングの仕方も間違っていたみたいで大きめの方にズレていってしまったようです。

正しいフィッティングは、

  • 天頂部はしっかり着いた方が良い
  • 左右振れない事が重要
  • 上下も出来るだけ振れないようにしたい

だそうです。自分の場合、シェルのサイズはMかLで、諸々パッドでインナーの調整するというのがオススメだそうです。

f:id:uccari8:20230619023849j:imagePersonal Fitting Systemの証シールを貼ってみる

尚、インナーパッドはソフトタイプとハードタイプがあり、適材適所それぞれの組み合わせで決めるそうです。

また、今回チークパッドを35から31の物に変えたのですが、それだけでもかなり感じが変わりました。(喋りやすくなりました。)今までひょっとしたら、チーク部分の圧迫だけでXLにしていた可能性があります。。

f:id:uccari8:20230619023925j:image以前使ってたArai PROFILEです

因みに以前はAraiのフルフェイスを使っていました。写真のPROFILEというモデルを2つ続けて使用していました。当時も確かショップでフィッティングしたような記憶が何となくあります。

で、当時のサイズを振り返ってみると…何とちゃんと59・60cmサイズを買っていたみたいです。自分の場合、Lサイズでパッド調整とかが良いのかも知れませんね。
f:id:uccari8:20230619023934j:imageバイクと色合いが全然合ってない笑笑

試しに新しいヘルメットを装着して流してみました。感想は、とても自然な感じで疲れる事はありませんでした。ストレスが無いのって最高〜♪

2輪は事故の際のダメージが4輪に比べてはるかにデカいです。走行中、少しでも気になる要因は排除したい派なので、今回は拘りのSHOEI Personal Fitting Systemを利用してヘルメットを選択でき、とても安心しました。

ある日突然、危険空き家のオーナーになりました(後編)

前編のあらまし

ある日突然、某市役所から「あんたの空き家が危険なので処分して下さい。」と通知が届き、あれこれ調べたら、どうも我々が法的に相続している家らしく、更に全然知らん奴が住み着いていて、結局解体する方向で親戚一同意見が一致した…(雑な振り返りだなぁ)

地主さんとの邂逅

この頃から伯母や従姉妹達の体調が悪くなったり色々高齢化から介護があったりで、とてもでは無いですが役所からの度重なる通知に対応する体力も無く、親戚一同疲労困憊のご様子でした。ですので私が更にバトンを受け取りこの後の決着まで突っ走る事にしました。

「よし、状況を整理しよう。」

  • まず、役所の人に私が窓口になったと伝えよう。(他の親戚にはもう声をかけないでね…)
  • あと、地主さんとも会って話してみよう!
  • 地主さんと我々のタスクとリスクを整理しよう!!
  • ついでにリスクヘッジも一緒に考えてもらおうっと!!!

あとは空き家を壊す際の業者交渉だよな。。
こんな感じで、直ぐに役所にお電話してみました。

市役所のご担当者様は誠実な方でした。ハキハキとして言いにくい事でもズバズバ仰って頂ける方でしたので返って話が早かったです。いわゆる"お役所仕事"な感じは無く、とても熱心に私の話にも耳を傾けて頂けました。そして今回の内容について一通り共有内容を互いに確認出来た段階で我々が危険空き家の解体を進めていく前提のお話を続けたところ、

「ところで、今、空き家取り壊すなら補助金出せるんですよー。」

との事。また、本件の申請にあたり準備すべき事項や注意点などあれこれアドバイスも頂けました。

f:id:uccari8:20230618005856j:imageほぅほぅ、何と今月末まで延長なんですね。

家壊すのって何百万円もかかるし、50万円の補助金って何気にデカくないすか?しかしまたもギリギリのタイミングです。お電話したのが3月初旬なので、今から取り壊し完了まで1ヶ月足らずでやり切れるのかなぁ、、

(※注釈 : この補助金ですが、今期も延長になってるみたい。尚、補助金の有無等は自治体の方針や決定内容によります。2023.6現在)

「あのですねー、因みにこれ申請するのに相続人全員の同意書原本が必要ですよ。」

マジか?親戚ったって、何世帯もあります。取り急ぎ、壊す前提で先行して規定様式で書面作って送って返して貰わないと。。

続いて地主さんにアポを取り、某所でお会いする事にしました。

「どうもはじめまして、この度は…」

地主さんとようやく邂逅です。地主さんめっちゃダンディなお方です。また畏れ多くもご丁寧にご立派過ぎる経歴書までご提示頂けました。体調がすぐれないとの事でしたので手短な打ち合わせとなりましたが、差し当たって、お互いのこれまでの経緯のすり合わせをしつつ、

  1. 住んでいた方と我々親戚との関係は?
  2. 残置物の処理についてのリスクが無い裏付け確認
  3. 役割分担(ウチらが壊して残置物も処理、地主さんが整地)

などなど確認を行いました。1.は結局分かりませんでしたね。なんせこちらも曾祖父や祖父の兄弟筋の情報もなく、仮に遠い親戚だったカモしれない?、、、としておこうと思います。出てくる名前はどれも知らない人ばかりで、これがもし我々親戚に関係する話であるとするならば、まるでパラレルワールドの中の話のようです。

また、その後に"又借りしてた方"は既にお亡くなりとの事で、その二人いる"連子さんの一人"は離縁されていて、"もう一人"は何かの施設に入られていて出てこれず、更に生活保護者でもあるそうで、そもそも財産の類は無い方(主張出来ない方)になるとの事です。また、"又借りしていた方"には相方がいて、前述の"名前が二転三転した方"と同一人物で、その方は身寄りも無く数年前にこの家で孤独死されたとの事でした。

一方そもそも"又貸しをした方"も地主さんに多大な借金を抱えている為、地主さんの弁護士等通じて訴訟準備も受けているらしく、権利放棄についても既に認めておられるそうです。地主さんの意向で公的文書を取り交わす予定とも仰られておりました。

つまり、残置物の所有者であろう"又貸しをした方"も"又借りをした方"も"その連子達"も、またその又借りをした方の相方の"お名前二転三転の方"も、全ての方において残置物の所有権を主張できる者が居ないとのお話でした。

この点で2.についてのリスクは限りなく低いと判断し、3.の取り決めへと進める事にしました。

地主さんは噂話などにフラフラと飛びつくような方では無く、事実に基づいて調査をしている感じの実直な印象のある方でしたので、この話は信用できると思いました。地主さん本当にありがとうございました。

現地に行ってみよう!

地主さんと別れてから急いで現地まで向かう事にしました。新幹線と在来線を乗り繋ぎ、結構な距離を移動します。

f:id:uccari8:20230618010048j:imageのどかなところです…

午後になり、陽も傾き始めた頃、ようやくお目当ての空き家に到着しました。車で来ればよかった…駅からめっちゃ遠いのにタクシーが走っていません。仕方なく歩きで行く事にしました。

今回実際に空き家を見てみる事と、住んでいた方の情報を少しでも得たいという目的で向かいました。

f:id:uccari8:20230618010126j:imageこんにちは〜

表は鍵がかかっているし、ガレージっぽいところも板で塞がれている為、中に入れません。勝手口を探す為に裏に回る事にしました。

f:id:uccari8:20230618013919j:imageお勝手口、開いてるんですけどぉ、不用心だなぁ。。

お邪魔します。中は意外にも空気が澄んでいるようで、しっかりした造りの家です。埃っぽく無く思ったほど息苦しさはありませんでした。ただ、亡くなられた方が生活していたのがありありと分かる感じでした。

f:id:uccari8:20230618010339j:imageいつからあるゴミなんでしょうか?

その他、お仏壇に遺影もありましたが、もちろんどちら様か存じません。ただそのお顔が優しくて、恐らくはつましい生活ながらも一時はちゃんと家族団欒などされていたのだと勝手に想像してしまいました。後にGoogleストリートビューで数年分の画像も確認出来ましたが、春には花を夏には簾をと四季折々の生活感が伝わってきました。ごめんなさいね土足で上がっちゃって。まぁでも我々もこの家の所有者として上がらさせてもらう権利はあると思っておりますので。

f:id:uccari8:20230618021632j:image間取りのイメージです、これ補助金申請に必要な書類ですが、実際に現地調査してなかったら書けないやつやん。

何かのご商売をされていたのでしょうか?電話帳にお取引先さんやらの名前が記載されておりましたが、残念ながらこちらも一人として知った名前はありませんでした。

結局、"こちらの住人"と我々との関係性については分からず終いでした。

家の取り壊しと残置物処分費用の算出

現地から戻り、解体業者との折衝を始めました。従姉妹がいくつか見積もりを取っておいてくれたので、そのうちの一社に最終的に決めて交渉する事にしました。ここでのポイントは、

  1. そもそも年度末までに解体を終わらせて補助金の完了報告の提出に間に合わせられるか?
  2. 少しでもまけてくれんかのぉ?(涙)

という事で、いざお電話を。

「もしもーし、かくかくしかじかで以前お見積り依頼の…」

すると解体業者さんが、これまた熱い感じの良い方で、事情をすぐにご理解下さり、

「うーん、そいつはヤバいっすね。本当に間に合わなそうなのでギリギリなんですけど、何とかやってみます!」

「ありがとうございます!あのーついでと言っては何ですが、春のキャンペーン的にどーんとお値引きを…」

「わっかりましたー、解体の方は10%引きます!」

えっマジ?やったー。ありがとうございます!!

「(残置物の処分は対象外っすよ…あ、了解っす)」

f:id:uccari8:20230618010503j:imageとは言え200万超え

まず何と言っても年度内の急な工事を引き受けてくださった事に感謝です。そしてお値引きまでして頂きありがとうございました。

あとは雨などの天候不順で工期が延びたりしませんように。

補助金申請から交付決定通知まで

市役所ホームページから申請様式をダウンロードして、申請書の記載を開始しました。同時にお願いしておりました親戚一同や地主さんの同意書も届き、各種図面やら何やらの用意をしつつ、ようやく申請書類一式が完成しました!

f:id:uccari8:20230618014714j:imageよっしゃー、申請書できたどー

内容はと言うと主だったものだけでもこれだけあります。

  1. 交付申請書
  2. 収支予算書
  3. 案内図
  4. 配置図(除却対象物)
  5. 平面図
  6. 施工前の写真
  7. 業者見積書
  8. 空き家を証明する書類
  9. 建築年次が確認できる書類の写し
  10. 建物・土地登記簿謄本(3カ月以内発行)
  11. 全ての権利者の同意書
  12. 土地の所有者の同意書
  13. 誓約書
  14. 市税完納証明書(3カ月以内発行)
  15. 所有者の承諾書

などなど、まー沢山の書類だこと。このあと、交付決定通知が出たら工事開始です。また、今回は対象の物件が床面積80平米以上の為、"建設リサイクル法"に則って工事の1週間前に届出も必要になります。

f:id:uccari8:20230618022458j:image速攻で交付決定通知ゲッツ!

市役所の方も迅速対応くださり、審査も早く、すぐに交付決定頂きました。

工事開始から完了報告提出、確定通知受領まで

再び某地へ。前回の教訓から今回はマイカーで高速道路を走らせて向かいます。

f:id:uccari8:20230618023017j:imageおー、工事進んどるねぇ、ご苦労様です!

残置物の処理はかなり進んでいて、お家も一部の壁を残して急ピッチに解体が進んでいるのが分かりました。

これなら、月末に間に合いそうです。

工事完了後には、完了報告書(更地の写真やその他完了した証、リサイクルのマニュフェスト提出など)が義務付けられており、全て月末迄に完了しないと補助金は支払われません。1日も無駄には出来ない工期日程の中、雨混じりの日も業者さんには動いて頂き、遂に工事は完了しました!!

f:id:uccari8:20230618024310j:imageいよいよ更地に…※写真は解体屋さんご提供

皆様の迅速なご対応のおかげで完了報告書を提出でき、また無事補助金の確定通知を頂く事が出来ました。皆様本当にありがとうございました❗️

f:id:uccari8:20230618022455j:image確定通知!これで来月には支払われます

ざっとスケジュールを振り返るとこのような感じになりました。

◾️スケジュール振り返り

12月頭     役所から手紙が届く

1月   従姉妹が登記確認と解体屋へ見積依頼

2月   両親が地主さんとメールやり取り

2月末  実家で空き家の事実を知る

3月頭  弁護士のお友達と飲む

3月1週目  市役所、地主さん、解体屋に連絡

3月2週目  地主さんと面会、現地視察

                 同意書集め、申請手続、交付決定通知

                 リサイクル届出(解体屋さんより)

3月3週目  工事開始、工事視察、近隣挨拶

3月末  工事完了、完了報告、確定通知

4月末  補助金の入金

やば、特に3月。

最後に登記の滅失

建物登記を滅失を申請するには現地の法務局に行って、1ヶ月以内の申請が義務付けられています。その為時間も無い中、確実に遂行する為にもここはもうプロに頼む事にしました。いわゆる土地家屋調査士さんにです。

解体屋さんに紹介頂いた方でしたが、柔和な感じが取っ付きやすく、また素晴らしく気前の良い方で、えらい値引きまでしてくれました。

f:id:uccari8:20230618030952j:image業者依頼38,000円ナリ

5万は覚悟していたので、嬉しい誤算です。

現地の近隣住民の方のお話を伺って

因みに2回目の現地入りの際に、近隣住民の方とお話をする機会を得ました。その方はとても気さくで面倒見も良さそうで、たまに屈託のない笑いを交えるあたり初見でもスゥ〜とお近付きになれるタイプの方でした。

まず、どう言う経緯であれ、我々所有の空き家が近隣に迷惑な存在だった事実に対して真摯に向き合っている事をお伝えしたかったです。そして次に、祖父と同じ姓を名乗る人物の末裔とは誰なのか?を知るきっかけを得たいと思っていました。

「こんにちはー、相続人の家族の者です。ここにはどんな方が住まわれていたのですか?」

すると、意外にも興味深い答えがそこにありました。

住民の方によるとこうです。(聞き間違え等ありましたらすみません。聞きかじった話の為、真偽を確認した話では無い旨ご了承下さい。)

ご年配のその方が未だ小学生だった頃、あるとても貧しい親子がその家に住んでいたそうです。お父さんは、地元でも砂利運搬か何かで一目置かれる存在だったようですが、若くして亡くなられたそうです。その奥様とお子さん達兄弟姉妹とで暮らしていたそうです。その頃その家は「ある和菓子」の名前で呼ばれていたそうなので、そのような生業をされていたのかも知れません。

その後、兄弟達も大きくなり、その内の一人と知人関係にあった方へこの家を"又貸し"する事で、この家を出て行かれたそうです。"又借り"した知人は連子の母で、その内縁の夫というのが、"お名前二転三転男"との事らしいです。お名前二転三転男さんは、借金取りから逃げるたびにお名前を変えていたそうです。尚、とても器用な方だったそうで農業機械や車等のリサイクルを生業とされていたとの事。部品等の収集の為か、いつの間にか家がゴミの山と化してしまったようです。

f:id:uccari8:20230618043050j:image単なる予想図、根拠無しの家系図です。

そして、「こちらの近隣住人」と「貧しい兄弟」と「お名前二転三転男」は、どうも小学生の頃からの交友関係のように聞き取れました。

皆んな同じ地元仲間だったのかな!?貧しい兄弟の若くして亡くなったというお父さんって、ひょっとして、おじいちゃんの兄弟か何か?

ただ、このお父さんの名前が分からず「砂利運搬一目置かれ男」としか分かりませんでした。 

エピローグ

貧困などから第三者目線では決して幸せとは言えない方々の生活を2世代に渡って守り続けた「空き家」。最後は危険空き家に認定されてしまい、私達の手で葬る(解体してあげる)事が出来たと思います。

何だかおじいちゃんがこうなる事を分かってて、この家を通じ、福の分け合いをしてたのかな?なんてちょっぴり思いつつ、200万円払って特等席でその映画のようなストーリーを観させて頂いた気持ちになりました。

ただ、又貸し男さん、やっぱり住んでいたケリはつけるべきだったと思います。地主さんや我々の為にも何らかの誠意を見せるべきでした。もしも遠い親戚であれば、その関係性も明らかにしたいし、尚更に胸の内など明かして欲しかったりもします。

最後にかかった費用などお知らせします。

◾️精算書

採用業者2,238,500円(競合見積2,640,000円)
値引      ▲126,500円
支払       2,112,000円 ※解体屋への支払
補助金  ▲500,000円
負担額   1,612,000円

滅失申請     38,000円 ※土地家屋調査士への支払

最終負担1,650,000円 ※親戚で分割負担しました

コストも結構かかりましたが、無事終わりました。

また、新たな"空き家"が現れたらどうしよう…そんな不安がよぎる中、従姉妹から、

「それは無いと思う。役所にもそういった登記がない事も確認済みだから。」

との事。取り敢えずホッとしました。

 

今回のケースはレアケースかもしれませんが、あり得なくもない話だとも思います。この話が、空き家問題を抱えている方の参考になれば幸いです。

ある日突然、危険空き家のオーナーになりました(前編)

日本の空き家問題…なんとなく聞いていた話ですが、都心郊外のマンションに住む自分には無縁の話だと思っていました。

ところが、ある日突然にその問題が家族に降りかかりました。登場人物は誰で、何が問題なのか?どうしなければならないか??行政や法律の判断は何なのか???全く何も分からないまま、ただただ処分しなければならない"危険空き家"の所有者となってしまい…

f:id:uccari8:20230617171812j:image空き家のイメージ

途方に暮れた末に色々な方々との出会いあり、協力あり、前向きに空き家問題に取り組み、そして、何とかフィナーレを迎える事が出来ましたので記録としてまとめる事にしました。

関係する方々も多く、特定できる内容は伏せさせて頂きます。またこの記録は素人の私がまとめた内容の為、間違いがあるかも知れませんが、同様の問題で悩んでいる方の参考になれば幸いです。

プロローグ〜空き家問題の現実〜

10年くらい前の資料のようですが、、

参照 : 国土交通省資料 -空き家等の現状について -

○住宅・土地統計調査(総務省)によれば、空き家の総数は、この20年で1.8倍(448万戸→820万戸)に増加。
○ 空き家の種類別の内訳では、「賃貸用又は売却用の住宅」等を除いた、「その他の住宅」(いわゆる「その他空き家」)がこの20年で2.1倍(149万戸→318万戸)に増加。
○ なお、「その他の住宅」(318万戸)のうち、「一戸建(木造)」(220万戸)が最も多い。

f:id:uccari8:20230617184131j:image国土交通省 : 空き家数の推移と種類別内訳 抜粋

国土交通省の資料によると、空き家は増加の一途を辿っています。"誰か"が住んでいた家も、やがて「空き家」となり、風化と共に「危険空き家」の指定となり、2015年5月に施行された「空き家等対策特別措置法」にて「特定空き家」にまで進んでしまうと行政代執行(どうにもアカンヤツなので行政が代わりに処分しますという事)の対象となり得えてしまいます。

仮に代執行されてしまうと、その所有者(自覚ある無しに関わらず建物登記に記名のある者もしくはその相続人)は、その空き家に縁もゆかりも無かったとしても大変な額の請求を行政から受ける事となります。

因みに、「だったらそんな家の相続を放棄したらエエやん…」って話にもなろうかとは思いますが、建物登記の相続放棄をしたとしても次の管理者が現れない限り「建物の管理責任」からは逃れられず行政から責任追及を受け続ける事となるようです。

更に危険空き家の放置は、多くの方へ迷惑をかけかねない状況にあり、倒壊して誰かが怪我をする等の二次災害が起きた際には責任を取らなければならない可能性もあります。

正に放置すればするほど危険な問題で、不幸の手紙のように誰かさんにバトンタッチし続ける限り永遠に終わらず、自ら終止符を打つゴールを決めないと終わらないサドンデスのようなものなんです。

今回のケースでは、ギリギリ「危険空き家」の段階で行政の手助けを得ながら更地にして「建物登記の滅失」に成功する事が出来ましたので、泥仕合とならずラッキーな方でした。

一通の手紙から全てが始まり…

それは、まだ私の耳に入ってくる3ヶ月前の事、師走の慌ただしい折、実家ではちょっとした異変が起きていたようです。某市役所から何とも信じがたいような通知が届いていました。

f:id:uccari8:20230617172416j:image何かの詐欺通知かと思いました。

それは、相続人に親の名前が書いてあり、どうも

「相続したあなたの家が大変危険な空き家になって近隣に迷惑をかけているので何とかしなさい!」

という内容でした。

相続?家?実家もマンション暮らしの両親にそんな隠し(負の)財産があったなんて話は一切知りません。。そもそも某市って何か縁ありましたっけ??

時を同じくして、親戚にも同様の通知が届いていたようです。一体誰の家なんでしょうか?

被相続人として祖父の名前が確かに記入されていましたが、祖父は昭和に亡くなり祖母も平成に亡くなり、一度だってそのような家の話が親戚間で出た事はありません。一同困惑し、当初は「お宅も通知来た?」「何なんでしょうねアレ?」程度の会話がなされていた模様です。

実は地主さんも大困りでした

一方、この問題の建物登記の土地は祖父とは無関係の別の地主さんの物でした。地主サイドでは、かなり前から該当の空き家の処分の事で困り果てていた実態があったようです。

f:id:uccari8:20230617195403j:image地主さんのイメージ

当時、この家は誰のものなのか?も分からないまま"人様の家"を勝手に壊すことも出来ず状態だったようです。

「土地登記は地主さん、建物登記はおじいちゃん、、そして互いが互いの存在を知らない…」

うーん、コレって詰んで無い?

地主さんはとてもお忙しい方で、なかなか本件に取り組めない時期もあったそうです。

また近隣にお住まいの方々からすれば、この危険な空き家の存在をどうにかして欲しいと地主さんに訴えていた訳ですが、当初は誰の所有の家なのかも分からない空き家だった訳ですから地主さんもお手上げ状態のようでした。

そして昨年末に転機が訪れます。地主さんはこの一帯の大地主様の様で、境界測量などをしていたそうですが、その際、遂に私の祖父が建物登記人であるという事実にたどり着いたそうです。

最初に従姉妹が動きました

「コレって放置しちゃダメなやつよね。。」

f:id:uccari8:20230617223955j:image困った従姉妹…

親戚に届きまくっていた市役所の通知に最初に反応したのが従姉妹でした。法務局で建物登記を取り寄せ、確かに我々の"おじいちゃん"が建物登記人になっている事を確認しました。

ただこれだけでは「古い建物且つ区画が古い状態の表示」の為、登記から読み取れる情報だけでは何とも判断付かない状況です。そもそも該当の現地建物と登記上の建物とがイコールであるかは断言できません。。

ここで役所の方からアドバイスが入り「名寄帳兼課税台帳などから固定資産税等の課税状況を確認してみるとの事でした。

後日役所からの資料で、現在固定資産税は0円で滞納なども無い事が分かり、そして該当空き家がおじいちゃん名義である事もほぼ断定できました。

でも、、あれ?おじいちゃんってこの土地に住んで無かったよね??

f:id:uccari8:20230617202549p:imageそういえば、おじいちゃんの兄弟の家系図って知らないよね。。

そもそも誰が住んでいた家なのか?

問題の空き家がおじいちゃん名義であった事実にも驚きですが、そもそも見知らぬ人がおじいちゃん名義の家に何十年と住みついた挙句に捨て去っていった事実の方が驚愕です。

まず、その疑問に目を向けたのは地主さんでした。近隣の住民の情報を得つつ、何となく見当を付けられており、その"住人"と私の祖父とが親戚縁者であろうという仮説を立てておりました。

実はこの結論は未だについておらず、がしかし、ただ一つ言える事は、最後に住んでおられた方は完全に赤の他人だったという事です。

地主さんの情報によると祖父と同じ姓を持つどなた様かの末裔の方がお住まいになられた時期があったようです。当時地主さんに地代をちゃんと支払っていたそうなのですが、やがてまた別の誰かさんに又貸しして、そ奴から賃料までせしめつつも、その頃から地代を滞納するようになっていったそうです。(ダメな奴や…)

そして、"そ奴"というのが、名前が二転三転している人で何年もそこに住みつつも本名の真偽も不明のまま数年前に亡くなられたそうです。

f:id:uccari8:20230617211049j:imageどーゆーこと?誰??

まず、私の祖父は、祖母と出会う前に学生時代より上京して就職しています。その後仕事の関係で該当の地とはまた別の地方に移り住み、そして現在の都心近郊の家に私の生まれる前から住んでいます。小さい頃よく遊びに行った懐かしい立派な家です。

しかし、この空き家は都心から数百キロも離れた地です。祖父の故郷である事は間違いなさそうなのですが、住んでいない家の登記人にどうしてなったのだろうか?また誰のための家だったのか?住んでいた方は何を考えて他人名義の家に何十年も住んでいたのか?疑問は深まるばかりです。

両親にバトンタッチ

おじいちゃんと無縁っぽい人が住んで、そして捨て去った家の後始末だけウチらがやるの?おじいちゃんが建物登記人ってだけで?そもそも仮に建物を処分したとしてもそこにある見知らぬ方の私物(残置物)をウチらが勝手に処分しちゃっても良い訳?

これが親戚間でも問題解決を進める上で最もハードルの高い難問でした。

「ましてや最後に住んでいた人の名前が二転三転しているって…8,9,3屋さんか何かかしら💦」

「やっぱりコレって新手の詐欺か何かじゃ無い?」

憶測が止まりません。多忙な従姉妹に変わり、私の両親がこの問題を引き継いだまでは良かったのですが、ここで難問の数々にぶち当たり前に進めない状況が続いてしまいました。そして、取り急ぎ地主さんがお困りであろうという事から、父が市役所を介して地主さんの連絡先を教えてもらい、メールでのやり取りを開始しました。そして、ここでようやく

  • 地主さんのお困り事
  • 住んでいた人の概要
  • 我々がやるべき事

が朧げながらに見えてきた感じです。

で、そんな折も折、呑気に実家に立ち寄った私が問題勃発から3ヶ月後にこの事実を知る事になるのです。

弁護士の友達に聞いてみた

両親が、「ご飯食べていく?」くらいの物のついで感覚で曖昧にこの話を切り出した時、「あ、私を巻き込みたく無い事で何か隠してるな?」って直感しました。で、根掘り葉掘り聞き出したのが前述の内容です。

「んー、プロに聞こう…」

という事で、まず弁護士をやっているという学生時代の友人に聞いてみる事にしました。

f:id:uccari8:20230617214042j:imageお友達〜久しぶりっす!

「おぅ久しぶり!ついでに会って呑もうぜ!」

持つべきものは友よ。感謝。

聞いてみると、やっぱり

「それ詰んでる系の話だよ。役所から全親戚相手に逃さない感あるしね、、的を絞った方がいいよ。」

彼が言うにはざっくり、

  1. 建物登記人及びその相続人は、家の管理責任がある
  2. 仮に相続放棄しても次の相続人が的になる
  3. 管理者を誰かに引き継がない限り家の管理責任は相続人の皆んなに残る(民法第940条)
  4. 当初住んでいて又貸しした奴が(その空き家を)時効取得(10年経ったら俺のモノ的な?)でもしてくれない限り相続人の家のまま
  5. 既に居なくなった"元住人"に退去命令すらできない状況だから本当は行政に委ねたいが跳ね返されるだろう
  6. 又借りしてた奴の残置物は、お前(私)の親が勝手に処分できない
  7. 特定空き家になったら行政代執行で親戚の誰かが高額請求の責任負うよ

行政は何十年も実際に住んでいた人間では無く、権利のある相続人に責任追及するから、結局は住んでいた奴は「逃げ得」で、お前(私)の親か親戚の誰かが責任を負うしかないよ…って事らしいです。

また残置物の処分をしなければ物理的に更地に出来ないが、更地にしない限り登記を滅失できず、いつまでも空き家のオーナーであり続けてしまう為、残置物処分の理由固めも必要だそう。。

f:id:uccari8:20230617222151j:image残置物っす、、ギャー!?なんじゃこのゴミの山は〜やまは〜ヤマは〜(以下エコー…)

キツい。実にキツい現実。

特定空き家にして貰って行政代執行で空き家を処分すれば、残置物も行政が勝手に処分したって事になるけれど、今度は行政相手に親戚の誰かが喧嘩するしかなくなるね…だそうです。

既に相続を放棄している親戚限定で、追加財産の"この空き家"の件で「相続放棄の申述書」を出して、本件の責任から外す事くらいは出来るとの事ですが、、

「あ、でもそれってこの事を知ってから3ヶ月以内に提出が必要だけれど、お前(私)の親いつ知ったの?」

「ちょうど3ヶ月前…です、、」

f:id:uccari8:20230617215949j:image相続放棄の申述書は家裁に提出です。。しかも逆算したら今日が締め切り日という偶然。

結局、誰も相続放棄せず、元々おじいちゃんの家を相続した親戚と共に他の親戚も同調し、おじいちゃんの登記滅失の達成の為に動く事を一同誓うのでありました。

後編に続く…

 

リターンライダー、個人売買のバイクを量販店でメンテナンスするといくらかかる?

コレだけは、もう乗る機会は無いだろう…って思っていたのが、自動二輪でした。

f:id:uccari8:20230611140428j:imageお得意先様よりお譲り頂いたヤマハMT25 オーセンティックカラーversion。イカすぜ!

今から溯ること十数年前、普通二輪の免許を取得し、その後あるあるパターンで事故って骨折。華の二輪ライフは僅か1年半程で幕を閉じる…という苦い経験があったからです。

そんな折も折、リターンライダーとして再び"ソレ"に跨る機会を得ました。しかしながら、、

"運転出来るかなぁ…"

真っ先によぎったのがそれでした。身体が覚えているとはよく言いますが、自分の場合骨折で乗れなかった期間を考えると実質1年未満しか経験がありません。しかもツーリングなどで遠出したのも数回程度です。

f:id:uccari8:20240311231217j:image
f:id:uccari8:20240311231221j:image

f:id:uccari8:20230611084741j:image当時短い期間でしたが、2ストのMT50→VTR前期型→CB400 SUPER BOL D'ORと乗り継ぎ、ここで一旦終了。

最後に乗っていたCB400 SUPER BOL D'ORは転職を機にバイク王に売ってしまいましたが、今では当時の購入価格の2倍くらいの値段になっているから驚きです。(桁が一つ上がっています…)

イクメンテナンスを大人買い

そんな不安を解消するためにもまずは車両自体の整備をしておきたく、今回お手軽にオートバイ用品専門店のピットに丸投げする事にしました。

f:id:uccari8:20230611085733j:image主に"2りんかん"にお世話になりました。

最初に行ったのが中古パーツ専門店のアップガレージさん。スリップオンマフラーを公道走行向けの仕様にする必要がある為です。

f:id:uccari8:20230611090029j:imageスリップオンマフラーをJMCA認定仕様に…

当初K2TEC(ケイツーテック)のBLESS(ブレス)スタンダード スリップオンマフラーの3ピースエンドモデルと思われる物が付いていました。人と被りにくく音も素敵で気に入っていましたが、バッフル付き仕様が故にJMCA認定ではありません。なので店頭にあったAKRAPOVIC(アクラポビッチ)JMCA対応・スリップオンライン(GPタイプ)に交換しました。

f:id:uccari8:20230611091716j:imageJMCA認定プレート。お墨付きを得られた気持ちになります。たまにバックファイヤー的なパンパンって音がする事があります。

f:id:uccari8:20230611100925j:image直管構造。デザインもMotoGP風で良い感じ。

こちらは中古市場にもたくさん出回っているので装着率は高そうですね。正直こっちの方が音が大きい気がします笑笑。穴から覗くと筒抜け状態だし、同じモデルでレース専用品があるのですが、プレートの違い以外何が違うのか分かりません。

"2りんかん"に行ってみた

その後、飛び込みで2りんかんさんに行ってタイヤ交換をお願いしました。ピットには、何やら楽しそうな工具やパーツがあり、自分でいじりたい欲求もくすぐられましたが、今回は全任せとします。

「今からお願い出来ますか?」

店「はい、空いてます。」

「タイヤ交換お願いします。」

店「当店改造バイクは作業できませんが、ナンバープレート角度が可変できたり、レース専用部品などに交換されていたりしますか?」

「大丈夫です(たぶん)。さっきスリップオンマフラーもJMCA認定商品に変えてきました。」

という事で、ピットイン。ついでにチェーン清掃とか点検とかお願い出来ないか聞いてみると12ヶ月点検をしてくれるとの事で、お願いする事にしました。勿論消耗している箇所は全て交換する腹づもりです。

ご参照 2りんかん法定点検 : 法定点検|バイクの健康診断|2りんかんピットサービス

f:id:uccari8:20230611095922j:imageしばし休憩…

ゆったりとした休憩スペースがあり、寝不足解消も兼ねて仮眠してしまいました。 

さて、お会計はいかに

16:00位からお願いし、あっという間に時間は過ぎて19:00頃完了しました。

f:id:uccari8:20230619013724j:imageイボイボのある新品タイヤきらーん

さてさて、今回のお会計はいかがだったでしょうか?

1. アップガレージ

アクラポビッチ、スリップオン本体 32,890円

工賃 3,300円

ドナドナしたK2TEC ▲2,000円

小計 34,190円

2. 2りんかん

ブリヂストン BATTLAX TS100H (110/70R17+140/70R17)  39,800円

タイヤ交換工賃 10,010円

クーラント交換 6,600円

チェーン清掃 3,300円

ラジエーターキャップ+パッキン(プロトクールテックT-S PPC-S  1,980円

プラグ交換2本(NGK CR8E)  1,540円

プラグ交換工賃 1,584円(10%off)

ブレーキフルード交換 4,158円(10%off)

12ヶ月点検費用 13,200円

小計 82,172円

------------

その他お買い物

ダイヤルロック 1,980円

バイクカバーリアボックス対応品 4,480円

小計 6,460円

------------

予約品

エアクリーナー 3,124円

工賃予想 4,400円

小計 7,524円

------------

合計…130,346円也

10万超えちゃいましたね、、また明日から仕事頑張ろうっと。

メンテナンス後はランニングコストにカスタム費用、アクセサリー費用などなどかかります。フルフェイスヘルメットは以前売ってしまったので買い直しが必要だし、また最近はインカムなる物でツーリング中のコミュニケーションも取れるらしく、そういった代物にもお金がかかりそうです。せっかく譲って頂いたバイクに楽しく乗る為にも初期投資はしっかりしつつ、これからはお財布と相談しながら少しずつバイクライフを楽しんで行こうと思います。

日曜大工でオフィスの室内パーテーションとオートロック機能付きドアを制作する

仕事の関係で、とある現場作業的なお手伝いがあり、その際にマキタの電動工具を使ったりしているのですが、大工仕事の真似事に興味津々になってしまいました。

f:id:uccari8:20230509234026j:image安〜い工具ばかりだが揃えました笑笑

折しも新規でオフィスをオープンさせる予定があり、今回室内パーテーションとオートロック機能付きドアの制作に挑戦という訳です。

オフィスの内装って思った以上に高額だったので自分でやってみた

元々知り合いのオフィスに転がり込んで仕事しておりセキュリティもバッチリだし何だか居心地も良かったのですが、この度、憧れのマイオフィスを賃貸契約したので、その知人の紹介業者にて内装什器のお見積りを取ってみることにしました。で、頂いたお見積額は何と100万円超え。ひぇ〜。。

後で知ったのですが、オフィス内装の相場は坪あたり10〜30万円程らしいので、決して高くは無いみたいです。ただ何て言うんでしょうか…値段以上に、造作のイマイチ?さ(お安くして頂いているので文句を言えた義理では無いのですが…)が何とも言えず、どうにも首を縦に振れませんでした。。業者さん頑張って頂いたのにスミマセン💦

で、冒頭の話に戻りますが、自分でやってみようという事に。。。

定番の2×4材とラブリコで柱を作ってみたよ

2×4という木材の規格があって太さが38×89(mm)の大きさらしいのですが、6とか8フィートという長さで売っています。それを今回ホームセンターで買ってみてカットもお願いした感じです。

f:id:uccari8:20230510001148j:image平安伸銅工業から発売のLABRICOっていうDIYの味方みたいな商品。2×4にピッタリの大きさで、地面と天井を突っ張って柱を固定する代物。。

必須になってくるのがこのラブリコ(LABRICO)という商品、、これで柱が立つんですよ。お洒落な感じがとても良い。

ご参照 : メーカーのオンラインショップ LABRICO – 平安伸銅工業オンラインショップ

これなら素人の自分でもパーテーションの柱が出来るのでは?と思ってしまいますよねぇ。

f:id:uccari8:20230510003742j:image梁に合わせると突っ張り強度も上がる感じ、、

早速大家さんの許可を取り、消防署にも届出をして、いざ工事の開始です。建物の延床面積にもよりますがオフィスをパーテーションで区切る時、その上部は火災報知器やスプリンクラーに合わせ規定の位置に規定の大きさの隙間を作る必要があります。取り敢えず見よう見まねでやってみます。

f:id:uccari8:20230510004857j:imageクランク状に折れます。設計通りの寸法で嬉しい…

ドアの内枠は1×4という規格の木材を使いました。パーテーションがクランクに折れ曲がるところにドアを設置して90度迄しか開かなくさせるのがポイントです。突っ張り先が梁から外れる天井部分は素材がジプトーン(吉野石膏)になる為あんまり強く突っ張ると割れちゃう可能性があります。そこで、余った1×4材に滑り止めシートを付けて、張力を分散させながら突っ張る事にしました。基本的に地面にも1×4材を這わしているので、スクエア状の構造になり一体感が出る感じです。(理屈はよく分かりませんが、前に自宅の納戸を増設した際もそんな感じでやってたのを思い出しました。)

過去記事 : 家をリフォームした時の記録です。

ベニヤ板で壁を作る

パーテーションの骨組みも完成し、ベニヤ板で壁を作る事にしました。ベニヤ板は運搬時の手間を考え、2.5mm厚の薄いやつを上下半分に切ってパーテーションの骨組みにボンドとビスで留めていきました。

f:id:uccari8:20230510013204j:image

因みにベニヤ板は4mm厚の方が変形しにくいので壁紙も歪まずに貼れるので、色々ゆとりがあれば4mmの方が良さそうです。

f:id:uccari8:20230510013400j:image両面にベニア板を取り付ける

フラッシュ構造のドアを制作する

ドアは本当は出来上がった物を買いたかったのですが、

  1. パーテーションと一体の内枠に大きさが合わない。
  2. テンキーロックの鍵を取り付けたいのでロックケースがピッタリ入るよう自分で設計したい。

という事からパーテーション同様に一から作る事にしました。枠を作ってベニヤ板を両面から貼り付けるフラッシュ構造のドアを採用しました。

f:id:uccari8:20230510014214j:image30×40(mm)の角材にドリルとノミとで穴開けと彫刻作業をします
f:id:uccari8:20230510014227j:imageこちらのベニヤ板は4mm厚の一枚物。厚みがありしっかりしています。
ロックケースが入る部分は力板として角材で支える構造を作りました。
f:id:uccari8:20230510014223j:imageDIYの達人達の真似でボンド付けの後、隠し釘という打ち込んだ後に頭部分を飛ばすことの出来る釘を打ち込んでいきます。
f:id:uccari8:20230510014220j:imageホールソーやドリルで鍵に合わせて穴開けです!

ここまで来ると達成感あります。最初ロックケースをピッタリ入れる為の穴を角材に穴開けするのにホームセンターのカインズにある「カインズ工房」をお借りして作業したのですが、なかなか上手くいかず何度も挫折しました。でも諦めずに何とか形になり満足です。

ドアが完成したら、化粧用に壁紙を貼って旗丁番(蝶番)で1×4材で作ったドアの内枠に取り付けていきます。

f:id:uccari8:20230510020151j:image

調整機構の付いていない丁番は、何度も付けたり外したりしながら調整するので最も苦労しました。

f:id:uccari8:20230510015345j:imageストライクの位置確認
f:id:uccari8:20230510015348j:image22mmドリルで穴開け

今回鍵はテンキータイプのオートロックとしたく、TK4LTという美和ロックのひとつ前の世代の物を中古で安く購入し取り付けました。

f:id:uccari8:20230510020032j:image内枠が歪んでいるのかドアが歪んでいるのか??色々削り、ようやくスムーズに開閉出来るようになりました。疲れた…

f:id:uccari8:20230510020410j:image戸当たりを付けドアクローザーを付けたらドアの完成です。

ドアクローザーが良い仕事をしてくれて、普段は普通に閉まりますが、90度近く開くと開いたままで固定されます。

壁紙を貼っていよいよ完成

壁紙はホームセンターで予め必要な枚数分カットしてもらっていたので、楽な作業を予想していたのですが、実際には「糊付け」作業がとても面倒でした。

f:id:uccari8:20230510020905j:imageローラーで均等に塗り付け、乾かぬよう糊面同士をくっつけるように折り曲げて10分程馴染ませます。

糊を馴染ませた後、色々下手くそで糊が乾いてくっつかなくなったり、カットに失敗したりと地味に面倒な作業でしたね。

そして遂に完成しました。

f:id:uccari8:20230510021256j:image玄関側はブラックでシックな仕上げ。
f:id:uccari8:20230510021259j:image室内側はホワイトで広がりを感じさせる印象。

細かい部分は相当に雑ですが、概ね満足です。

パーテーションはクランク状にした為、全体的にも倒れにくいです。

f:id:uccari8:20230510192502j:image沓摺と呼ばれるドアの下側の板は、カンナでラウンド状に削りました。青竹踏みのようにこの板を踏みつけると土踏まずが気持ち良いです。。

また、室内側の窪みには自分の席を、玄関側の窪みには会議スペースを作るなど配置もメリハリがつくと思いました。

狭い部屋ですが、狭く見せない感じで出来たと思います。木材資材の他、工具やビスなどの消耗品購入、中古の鍵の購入などで総額15万位にはなりましたが、業者さんのパーテーションとドアの見積もりは55万位でしたので、40万円前後安く出来たと思います。

またゴールデンウィーク中、ほぼこの作業に費やしまして何度も飽きそうになりましたが、何とかオープンに間に合って作り上げる事が出来ました。今後も追加で必要そうなもので作れそうなものは作ってみたいと思います。

立山室堂・雷鳥沢キャンプ場での携帯トイレ実証実験のお手伝いをしてきました

立山雷鳥沢キャンプ場は、利用した事は無いですが、紅葉シーズンなどトイレの行列ができる事があるそうですね。

f:id:uccari8:20220928225230j:image

今回は、携帯トイレメーカーのエクセルシアさんに同行して、混雑緩和目的に有料の携帯トイレの利用は有効か?その実態を見てきました。

初日は大雨で中止

9月23日(金)※祝日〜25日(日)のシルバーウィーク後半に行ってきました。台風14号に続き15号が次々と日本列島に大雨をもたらしており、その影響で、24日のお昼時点でキャンプ場のテントは70張程度でした。

今回は山歩きはせず、立山黒部アルペンルートを使い扇沢から室堂まで行きました。

f:id:uccari8:20220928225904j:image扇沢でダムカレー頂きます

立山黒部アルペンルートで室堂入りします。
f:id:uccari8:20220928225920j:image立山黒部"貫"光のバス

酷い雨で、雷鳥沢ヒュッテに駆け込み、この日は何もせず就寝しました。

翌日は朝から晴れ

翌日は8時くらいから陽が差し始めました。f:id:uccari8:20221002210202j:image

室堂のターミナルへ荷物を取りに行くなどしつつ、携帯トイレ実証実験を開始しました。

f:id:uccari8:20220928225935j:image素敵な景色
f:id:uccari8:20220928225931j:imageみくりが池でピザとあんバタートーストいただきます

立山三山がくっきりと見えてきました。
f:id:uccari8:20220928225939j:image右から雄山(3003m)、大汝山(3015m)、富士ノ折立(2999m)

地獄谷の火山ガスの計測と警告の看板です。
f:id:uccari8:20220928225923j:image

今回こんな感じでトイレ用テントを立てて、携帯トイレは1回分200円で販売しました。のぼりにある様に、環境省さんとのコラボ企画の様です。
f:id:uccari8:20220928225909j:imageどうも雷鳥沢キャンプ場は工事中のようですね。管理棟前の浄化槽の上に設置しました。

今回はシルバーウィーク中ではありましたが、天候の件もあり、全く混雑しませんでした。ただ、それでも「体験」目的でご利用頂けたりとそこそこの反響がありました。

最終日は朝5時から実験開始

テントの数は相変わらず少ないですが、最終日は、早立ちの方向けに朝5時から実証実験を開始する事にしました。

f:id:uccari8:20220928231649j:image最終日も快晴です

放射冷却の為か、冷えました。
f:id:uccari8:20220928225916j:image朝靄が出たり消えたり…

昨日は17時で一旦片付けをしていましたので、再度トイレブースを設置します。
f:id:uccari8:20220928225913j:imageリニューアルの管理棟をバックに

管理事務所内にもトイレはあります。こちらの協力金は100円となり、今回販売の携帯トイレの半額です。それでも前日同様、何名かのご利用がありました。期間中30名弱の方にご利用頂きました。特に管理事務所のトイレの清掃時間帯などは、ご利用ニーズも高まりました。

f:id:uccari8:20220928233701j:image陽が差してくると暖かい

ご利用者にはアンケートも実施しまして、

  • 携帯トイレの利用は快適
  • 山岳地域でのトイレ有料化は賛成
  • 1回あたりのチップは100〜200円

という回答が8-9割でした。詳細のレポートは、エクセルシアさんのホームページ等で公開されるのでは無いかと思います。

f:id:uccari8:20221001205521j:image宿泊した雷鳥沢ヒュッテ

再びアルペンルート扇沢

今回は本当に空いていました。アルペンルートも待たされる印象があるのですが、今回はそういった事は無くスムーズに乗り継ぎできました。

f:id:uccari8:20220928233332j:image自作のニセダムカレー

オリジナルはこちら

f:id:uccari8:20220928233833j:image

スプーンでそれっぽく仕上げただけです笑笑

ご飯も頂き、扇沢へ戻ります。
f:id:uccari8:20220928233326j:image大観峰のロープウェイからタンボ平が見える

ここ、ゴールデンウィークバックカントリースキーで滑った所です。写真真ん中のコルっぽいところにある東一ノ越からドロップインして黒部平駅まで滑った思い出です。ゴールデンウイーク前半、BCの聖地「立山」を滑る② - ワンゲル部の記録長さん

f:id:uccari8:20220928233329j:imageケーブルカーで黒部ダム
f:id:uccari8:20220928233321j:image観光放水による虹

ちょっと足をのばして展望台に登ってみました。
f:id:uccari8:20220928233335j:image黒部ダムの全景です

黒部ダムはアーチ型ダムと思われがちですが、実際にはその左右にウイングを持つM字型をしているのが分かります。こんなところに凄いもの造ったやつシリーズなものですから、圧巻です。

 

という事で、携帯トイレ実証実験の同行レポートでした。以前も北アルプスの涸沢や岳沢で同様の実証実験を行なっていましたが、いずれも無料でしたので、小屋での販売を除きメーカーによる有料の実証実験は今回初では無いでしょうか?

また、環境省コラボという事で、今後の活躍が期待されますね。

 

◆ご参考

実証実験(涸沢) : 

実証実験(岳沢) : 

北アルプス〜烏帽子小屋、野口五郎小屋に行ってきました<後編>

<前編>からの続き…北アルプス〜烏帽子小屋、野口五郎小屋に行ってきました<前編> - ワンゲル部の記録長さん

次に向かう野口五郎小屋での主な目的は、トイレ掃除体験となります。

小屋前から見事な雲海が見られる事が多いので、きっと掃除後の疲れも一気に吹き飛ばされるに違いありません。

f:id:uccari8:20220928084248j:image今回もバッチリ雲海が見られました

因みにスタートは曇り。台風一過ですが、意外とスッキリとしない天気の中、野口五郎小屋へ向けて出発しました。

f:id:uccari8:20220928002117j:image烏帽子のテントサイトを通過します

f:id:uccari8:20220927222649j:imageまぁお天気イマイチですし、いますよねー雷鳥

f:id:uccari8:20220927165050j:image烏帽子のテン場を抜け最初の登りを終えたところ

f:id:uccari8:20220927165107j:image中間地点の三ッ岳はピークを踏まずトラバースします

視界が効かない為、稜線コースはやめてお花畑コースにしました。

f:id:uccari8:20220927165523j:image左に折れます…

ようやく青空が見えてきました。
f:id:uccari8:20220927165053j:image雲海が凄いクリーミー

再び稜線に出て電波を拾うようになったのでスマホを見てみたところ…

f:id:uccari8:20220927171018j:image

ひゃー、五郎小屋からの連絡でトイレ掃除が始まってしまう…と思いきや色々修理箇所もあるらしくぼちぼち始められたとの事。
f:id:uccari8:20220927165102j:imageあと500mです!

ちょっとビビりました。ですが、うかうかもしてられず道中急ぐ事としました。
f:id:uccari8:20220927165045j:image到着…
f:id:uccari8:20220927165058j:imageただいまー

野口五郎小屋です。NHK BS日本百名山の番組で、"ちゅーたさん"が「ただいまー」って言っていたのも頷けちゃいますね。

花まつり、イキだねぇ

という訳で、お昼をご馳走になってから花まつり?(トイレ掃除)を始める事にしました。なかなか参加できなかった作業ですが、遂に初体験です。

f:id:uccari8:20220927173754j:imageトイレの敷板は外され、便槽の中がこんにちは…しています

トイレ掃除の概要を簡単にお話しすると

  1. 便槽に潜る
  2. 便をかき出す
  3. 運び出して処理する

と単純労働ではあるのですが、全身防護服で、また悪臭との戦いとなりますので、そうは簡単にいきません。

f:id:uccari8:20220927174207j:image最後、石灰で消毒して終了です

作業は…無我夢中でした。。"かき出したバケツ"が重くて重くて腕がパンパンですが、3時間ほどで一旦終了となりました。

その後、従業員用のお風呂をお借りしてサッパリしました。

f:id:uccari8:20220927164859j:image山の端に沈む夕陽

ヘタの横好きプロの前で一発KO

今回の作業では来期以降も見据えて、更にメンテナンスを加えました。というのも、過去使用のEM菌やボカシ剤で便槽内が目詰まりを起こし、尿や下水の地下浸透が妨げられ、便槽内の水分が引かないという状態になっており、これを改善したい狙いです。

  1. 便をかき出し易いように、尿や下水が下に、便が上に、と階層が分かれるよう猫砂の要領で便槽の底に砂利を撒き、その上を石畳の様に岩で覆う
  2. 便槽の底を平らにする事で、均等に便の回収ができるようにする

f:id:uccari8:20220927235557j:image敷板を敷き直し、後は便器を置く感じです

標高3,000mでのし尿処理を❶環境や気候❷手間や効率❸低コストなど全ての要素を高次元にバランスを取りながら解決する事は、物凄く難しい事なんだなと思います。

f:id:uccari8:20220927235801j:imageまつりの後で、

因みに「ほっ!トイレ」シリーズのMt.Fujiトイレ薬剤を何回か使っていただいております。

Mt.Fuji Toilet|トイレ問題の総合ソリューション企業 株式会社エクセルシア

ツーンとしたアンモニア臭は消え、黒いわらび餅?水饅頭?のようにプルプルと固まり、見た目の改善、悪臭抑止、程よい固形化などで、便のかき出し作業はやり易そうです。ただ少しくっ付く感じもありますね。

f:id:uccari8:20220928093258j:image

プルプルわらび餅のイメージ…すみません

あとは、今回「やってみた」からこそ、今まで「処理後物」と呼んでいた「薬剤で変質した便」の本当の「処理」が、この後の最終工程にあるという課題認識を改めて実感させられました。

小屋の環境に合わせて、メリデメを理解しつつバランスを取った施策を個々に検討…というのが今のところの答えな気がします。

f:id:uccari8:20221001202702j:imageすっかり夕方に
f:id:uccari8:20220928001018j:image空は焼けました

f:id:uccari8:20220928163831j:image

こけももの間で就寝です。

再び稜線を戻りブナ立尾根より下山

最終日の3日目は快晴。翌日から天気下り坂との事で、まだまだトイレ作業の残務があるものの、早々に下山させて頂く事になりました。

f:id:uccari8:20220928165703j:image秋の空、水晶岳がよく見えます

f:id:uccari8:20220928164155j:image立山後立山連峰へ続く道

f:id:uccari8:20220928171431j:image振り返ると槍ヶ岳がチラチラ

お天気なので、帰りは稜線コース経由にしました。
f:id:uccari8:20220928164215j:image三ッ岳を過ぎると烏帽子岳が見えて来ます
f:id:uccari8:20220928164230j:image再び烏帽子小屋

ここからブナ立尾根を下ります。
f:id:uccari8:20221001202546j:image正面に遭難事件が起きた不動岳と崩壊した斜面

秋といえばキノコ🍄
f:id:uccari8:20220928170207j:image

11番を過ぎ、階段が出てきたら、いよいよ終わりです。
f:id:uccari8:20220928164210j:image

久々でしたが、とても充実した山旅となりました。

山が好きで我流で登り山のプロにも憧れますが、プロ故のご苦労は、なかなか表に見えてきません。それでもその一端に触れる事が出来れば、己の考えもブラッシュアップできラッキーな事だと思います。今回はそんな旅でもありました。