冬至も過ぎ、いよいよ今年もあと1週間となりました。2020年は色々厳しい年で、特にコロナ禍における不安を抱えてながら日々過ごされた方も多かったと思います。
外出も自粛がちな日々が続き、元来アウトドア好きの自分にとっても正に我慢の年であったと思います。
そんな中、夏山(夏山の魅力を振り返る - ワンゲル部の記録長さん)、秋山(秋山の魅力を振り返る - ワンゲル部の記録長さん)について過去振り返ってきた経緯がありますが、今回は過去の冬山写真を中心にその魅力を自宅で振り返り、思い出を反すうしてみたいと思います。(要するに妄想登山w)
冬山と言えば雪山。なので雪山メインでお届けしたいと思います。
最初に行った冬の雪山らしい雪山がこの時です。突然の降雪に辺りが一気に真っ白になりました。ただ、それもすぅ〜っと過ぎ去り、やがて雪雲の隙間から晴れ間がのぞき出したという不思議な光景の写真です。
高校のワンゲル部では冬山は丹沢檜洞丸の登山でした。OBになってからもやはり丹沢の大室山だったりと丹沢メインで活動していました。
なのでこれまで冬山は丹沢以外登った事が無く、また雪山といえば専ら春山での経験でしたので、特に厳冬期の他エリアの山に踏み込む事にはかなりの勇気が要りました。
ただ山仲間の影響もあり徐々に雪山にハマり、次にチャレンジしたのが八ヶ岳の硫黄岳になります。強風吹き荒れる中、まだ冬靴も無い頃なので無茶しました。初ピッケルもこの頃です。
冬山の強風が作り出す様々な光景
冬山の魅力に強風が作り出す独特の景色があります。
そのひとつにシュカブラ(風紋)があります。波模様が不思議な景観を生み出します。
谷川岳で見たものはスケールが大きく、豪雪地帯ならではの景色に出会えました。
また風が作り出す滝雲も圧巻でした。西穂は岐阜側から強風が吹き付けるためこのような景色が見られることがあります。
雪煙が舞い上がり樹氷も形作られ、自然の厳しさを目の当たりにします。肌の露出も厳しい中、何とも言えない思いに浸れます。
こちらは飛雪の向こうに彩雲が光る一枚です。この時期の天狗岳は日帰りで行ける雪山で、一時期年末の恒例行事のように登っていました。
氷点下が作り出す氷の造形
また冬と言えば、氷の造形も美しいです。
丹沢の菰釣山までのアプローチの沢で見つけたサメのような氷の造形物。
そして氷の芋虫??どうやったらこんな形になるのだろうか?
まるで水の流れが一瞬で凍り付いたような湧き上がる氷。クリスタルのような美しさがありますね。
赤岳天望荘の氷柱です。見事です。
霧氷も幻想的ですね。冬山なら常に発生する現象というわけでもないので、一面びっしりと霧氷が広がる風景に出会えたらラッキーです。
エビのしっぽ??というよりはモリモリ盛り上がった雲のような氷です。これも霧氷の一種で風上に向かって羽毛状に成長します。
厳冬期の岩と氷の殿堂
西穂の独標は最初に岩と氷のミックスを登ったところです。
今の技術では決して行けない方面。。西穂独標から眺めるだけです。
晴天率も高い八ヶ岳。晴れの日の雪山は最高に気持ちいいです。
バックカントリースキーの聖地「かぐらスキー場」から神楽ヶ峰までのハイクで見たテーブルマウンテンの苗場山です。冬は雪に閉ざされ初冬のひと時しか登れないと聞いた事があります。
尚、ここかぐらはトップシーズンでも天気が良いと比較的安全に滑る事ができます。中盤からのツリーランなど変化に富んだ地形を一気に楽しむことができます。
雪山の独立峰は山頂がひと際白く輝く美しい姿です。浅間山は特に白く輝いて見える事があります。周りの山に雪がない事が多く、下界から見上げた時の真っ白な印象は強烈なものがあります。
ラストは富士山です。冬富士に登る気は起きませんが、眺めるのは大好きです。山頂付近の爆風が容易に想像できます。。
太陽がつくる景色
ハロが見られました。天気の下り坂の時の現象です。
また午後のスキー場ではお手軽に西日で逆光になる木々の美しい枝っぷりを見る事ができます。
低山でも魅力たっぷりの冬山
入笠山は手軽にスノーシューハイクができます。アニマルトラッキングなど楽しいアクティビティがいっぱいです。
お正月間もない丹沢塔ノ岳で見た赤い実のなる木です。野バラでしょうか?トゲがありますね。
最近のウインタースポーツは冬山登山というよりはスキーに活動のメインが移りつつあります。スキーでもバックカントリーならば更に厳しくも美しい自然と対峙する事ができます。しかし同時に危険も伴います。新雪に埋まったり雪崩に遭遇したり、滑落したり、低体温で動けなくなったり、、様々なリスクが冬山には潜みます。ですが、それらをゆとりを持って上手に回避できた時、素晴らしい景観を目の当たりにすることでしょう。冬山の…特に雪山の魅力はそれに尽きるのでは無いでしょうか?
体力があるうちにまだ出会えていない冬山の景色を追い求めたいものです。。あくまでも安全第一にですが。