お仕事で知り合いになりました山岳ガイドさんから
「3月に西穂行かない〜?」
って誘われ、3連休を使って行ってきました。
4シーズン振り4回目となる西穂ですが、今回もなかなか厳しいお姿を見せられ、主峰をとらえるまでには行きませんでした。
前回は2015年12月30日(西穂でテント泊 - ワンゲル部の記録長さん)
尚、今回よりアイゼンを新調しました。といっても中古ですがpetlz LYNXになります。
爪をギンギンに研いでみました。
⬛︎今回のコース
20日(金)
15:00 西穂高口駅 → 16:15 西穂山荘
21日(土)
05:40 西穂山荘 → 06:10 丸山の先で休憩 → 07:10 独標手前でロープ準備 → 07:45 独標 → 08:25 下山開始 → 09:40 西穂山荘 (昼飯)
11:50 西穂山荘 → 12:35 西穂高口駅
新穂高第2ロープウェイが運休に!?
祝日の金曜日は新穂高温泉駅でも雪が舞っており、強風の予報も相まってロープウェイの運行状況が気にはなってはいたのですが、マジで運休でした。がーん。
ガラガラのロープウェイ乗り場
いっそのこと登山は辞めて、富山でホタルイカ掬いにでも切り替えるか…という話も出る中、西穂山荘に宿泊キャンセルのお電話を入れてみたところ、
「午後2時位から風が弱まる方向ですよー。」
との事。さて、どうしたものか?西穂と言えば粟澤先生の「やさしい山のお天気教室」が有名です。今回も先生の予報は風は弱まるとのこと。取り敢えず待ってみる事にしました。
そして午後になり予想通り風が弱まり運行再開となりました。先生お見事でございます。
西穂高口からは山荘まで、ふっかふかのパウダースノー
西穂高口駅でロープウェイを降りるとふっかふかのパウダースノーがお出迎えしてくれました。今シーズンは何かと雪不足のニュースばかりでしたので、これほどまとまった降雪を見るのは久しぶりです。テンションも上がってきました。
山荘まで1時間ちょっとで到着しました。ピッケル、アイゼン、ストックなどの金物は外の棚にしまってから中に入ります。
部屋にはザックは入れず廊下の棚にしまいます。
夕食が18:30からの為、それまで麓のAコープで買っておいた飛騨牛で一杯やる事にしました。
夕食時にお天気の話があり、皆さん真剣に聞き入っていました。どうやら明日は晴れそうです。しかし午前中は20m/s〜25m/s以上の強風の予想。午後からは風は弱まるものの下り坂との事で早出が必須となりました。
しっかり夕食をいただいてさっさと寝る事にしました。
翌日は晴天!でも風は強めで午後から下り坂
夜は満天の星空が見られ、翌朝は予想通りの晴天となりました。
そして、予想通りの強風です。
飛騨側から信州側へ強烈な風が雪煙を巻き上げならが吹き抜けていきます。
丸山を越え朝日が登って来ました。気温-7℃。割と暖かいです。
丸山付近は最も風の強い場所で時折30m/sは超えたんじゃないかというような突風が吹きました。しかし信州側へほんの2mほど下った所に避難しただけで嘘みたいに風が当たらなくなりました。今回耐風姿勢を常に作り続けなければならないほどの爆風で、ピッケルだとなかなか前へ進めないような感じです。なので岩稜帯に入る手前までストックで歩くようにしました。
シュカブラが綺麗です
独標が近づいて来ました。奥にはピラミッドピークが見えます。ガイドさんに50mのロープで確保してもらいました。初ハーネス装着になります。ピッケルに持ちかえて慎重に登ります。
最後の登りです。だいぶ岩が出ていますね。
西穂高岳独標に到着しました。今回確保いただいたおかげで全く怖くありませんでした。
後続のパーティも続々と登ってきます。独標ではちょっとした渋滞が発生し、だいぶ時間をとられました。
奥穂ジャンダルムにも雪煙が舞い上がっています。標高を上げるにつれ風は幾分か弱まってきたものの、まだまだ爆風の域で吹き続けています。残念ですが、今回もここで引き返す事としました。
未だその頂を踏めていない8峰ピラミッドピークと4峰チャンピオンピーク。
いつかはここを下って行く事になるであろう独標からピラミッドピークへ向かう道。
乗鞍岳方面。全体に雪が少ないですね。
尚、2013年12月に冬季の西穂には初めて来たのですが、その際はこの角度から見事な雲の滝が見えました。
2013年12月8日撮影
下りはあっという間でした。空に雲が広がり始めました。
そして小屋到着です。
今回、強風と天気で西穂高岳主峰をハントする事を諦めましたが、山岳ガイドさんと行く山は絶好の学びの場で、とても価値のある山行となりました。
冬季、西穂高岳主峰。次回またチャレンジします。