ワンゲル部の記録長さん

山ですぐバテちゃう記録長さんの日記

乗鞍23峰の一つ″猫岳″BCスキーに行ってみる

この時期、皆さんどこにBCスキーに行かれるのかしら。。何となく今シーズンBCスキーに行けていないモヤモヤからヤマレコやブログなどを読み漁っておりました。

外出自粛の世の中という事も影響してか情報数は少な目に感じます。しかしそのような中、貴重な先行者の山行記録としてヒットしたのが乗鞍23峰の一つである猫岳(2,581m)での山滑走記録でした。

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猫岳…キャットピークですか、何と可愛らしいお名前。。

乗鞍岳BCは信州側の乗鞍エコーライン沿いをリトルピークス峰さんのガイドで摩利支天、富士見、大黒などなど何度か訪れた事があります。(同僚のボーダーと乗鞍BCに行く - ワンゲル部の記録長さん)

でも岐阜側はまだ滑っていなかったなぁ…と思い猫岳を更に深堀りしてみたところ、なんと数々の素敵な景色の写真とパウダーな雪質情報が出てくるではないですか!一気にテンションが上がりました。

因みにこの週末は土曜日から日曜日のお昼位まで高気圧に覆われて快晴微風な予報です。

ということで、早速単独で行ってみる事にしました。

◾️今回のコース(2/14 sun)

07:30 久手牧場 出発 ※第三尾根を行く

10:30 夫婦松 ※乗鞍スカイラインと合流

12:30 大崩山との分岐 ※今回は猫岳直登コース

14:00〜14:20 猫岳 ※絶景にうっとり

16:30 久手牧場 到着 ※バテバテです💦

※コースタイムは恐ろしくノロいので参考になりません笑笑。

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コースマップ

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平湯の先の久手牧場というところから入ります。

調べてみると、まず駐車場がありません。近くに五色ヶ原の森という施設がありますが、残念ながら冬期はお休みのようです。なので道路脇の待避所スペースを活用される方が多いようですね。コンディションの良い週末などは駐車の列が出来るようです。幸い今回は自分入れて3台のみでしたので、かなり空いている方だったと思います。

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片側1車線道路の脇にある待避所スペース。チェーン脱着作業や休憩、除雪車の待避などの利用目的と思われますので、ひっそり停めます。

序盤はひたすら森の中を行く

標高1,360mよりスタート。最初の休憩地である「夫婦松」まで、良い感じの牧場脇のコースをゆっくり登って行きます。猫岳ピークハント13時半を目標にしました。

f:id:uccari8:20210216020614j:imageしばらく、のんびりとした斜面を登ります。青い空に飛行機雲の定番構図w。
f:id:uccari8:20210216020557j:image途中このような木の枝が支えている風の雪の塊をいくつも見つけました。どういう仕組みでこうなるのだろう?
f:id:uccari8:20210216020535j:image緩やかですが、つづら折れの道を横切るように直登気味に進む感じなので、何気にトレースも凸凹しており、やや足元不安定な感じです。
f:id:uccari8:20210216020604j:image下の方は、表面がクラストした雪でした。降雪から数日は経過してそうなのでイマイチかもしれませんが、上の方のフワフワ雪に期待。
f:id:uccari8:20210216020543j:image暫くすると、槍が見えました!でものんびりし過ぎて次のチェックポイントである夫婦松まで3時間もかかってしまいました。この間、すれ違った登山者はスノーシューの方1名、先行するスキーヤーが4-5名でした。人気の山のようですが流石にこのご時世ですので少な目です。

夫婦松で一旦開け、また森の中へ

夫婦松は、乗鞍スカイラインの平湯側にあるポイントで、そういえば夏に自転車で来た事がありました。無積雪期は単なる道路脇の場所ですが、雪景色となると随分と印象が変わるなぁと思いました。

f:id:uccari8:20210216020600j:image風速計が設置されていました。全然回っていません。無風です。少し汗ばむ陽気です。
f:id:uccari8:20210216020617j:imageうさぎちゃんの足跡でしょうか?

f:id:uccari8:20210216085004j:imageこれは??

ここはアニマルトラッキングの宝庫です。様々な動物達の足跡が見られました。
f:id:uccari8:20210216020607j:imageここでフラットな道も終わります。乗鞍スカイラインを後にし、トレースは再び森の中へ入ります。

大崩山経由で行くか直接猫岳行くか?

夫婦松から乗鞍スカイラインのカーブのへりを段々畑の段差を繋ぐ感じで進みますので、道路に乗り上げるところでどうしても勾配が増してしまいます。苦手なキックターンを連発してクリアする必要がありました。
f:id:uccari8:20210216020546j:imageようやく乗鞍スカイライン上の大崩山への尾根取り付き地点まで着きました。大崩山方面へは写真の左側へトレースが伸びていました。だいぶ時間も経ってしまいましたので大崩山は諦め、このまま乗鞍スカイラインを歩き猫まっしぐらで直進する事にしました。
f:id:uccari8:20210216020620j:imageスノーボールがコロコロと転がっています。木の枝から雪の塊が落ちて斜面で転がりますが、重めの雪の為、雪がロールケーキみたいに巻き巻きになっていました。
f:id:uccari8:20210216020611j:imageいよいよ猫岳の尾根筋に取り付きます。滑走に適した斜面の左側を登る感じです。あとでのお楽しみ斜面ですね。
f:id:uccari8:20210216020538j:imageただ、このように岩もゴロゴロしており滑走には注意が必要でした。
f:id:uccari8:20210216020554j:imageようやく大崩山と猫岳の間のコルが見えてきました。プチモンスターがお出迎えです。雪質も変わり、だいぶフカフカしてきました。
f:id:uccari8:20210216090415j:imageそして猫岳への最後の直登斜面。テカテカ&カリカリ感出てますが、思ったほどアイスバーンでも無く良い感じ。ここで既に目標の13時半を回ってしまいタイムアウトとなりました。14-15時辺りから霧の予報もあり撤退か悩みましたが、風も穏やかな為、14時登頂16時下山にスケジュール変更して猫岳登頂を目指す事にしました。

猫岳登頂、そして足はパンパンで終わっている…

そして遂に14時ジャストに猫岳ピークハントしました。2,581m、スタート地点からの標高差は1,221mとまぁまぁ疲れるコースでした。

f:id:uccari8:20210216091228j:image吹きっ晒しのピークには道標も無く殺風景です。足はパンパン。果たして無事滑り降りる事ができるのだろうか?

f:id:uccari8:20210216091614j:image乗鞍岳の核心部が目の前に飛び込んできました。絶景です。
f:id:uccari8:20210216091850j:image北アルプスも一望できます。しばしうっとり…

f:id:uccari8:20210216092302j:imageですが、予報通り雲が出てきました。ヤバい、急がねば。。

f:id:uccari8:20210216092212j:imageシールを剥がし滑走準備に取り掛かります。板の裏には雪がこびりついていました。どうりで歩きづらかった訳です。

f:id:uccari8:20210216092511j:imageドロップイン!ひゃー、やっぱり思ったほどカリカリ斜面では無くターンもそれなり??
f:id:uccari8:20210216092514j:image先程のコルから少し下ったところで見上げると、霧はそれ程でも無く…ホッと一息ですが、しかし天気は下り坂のハズ。下山を急ぎます。

f:id:uccari8:20210216195635j:image乗鞍スカイラインから再び樹林帯に入りツリーランとは言い難いコースに入ります。見通しの効きづらいごちゃごちゃした森の中では狭い木々の合間をすり抜けるのにはちょっとした度胸も必要で、辛うじて滑りおりているという感じになってしまいました。この頃は足はもう完全に終わっており、ただただ苦行を強いられている感じでした。
f:id:uccari8:20210216195639j:imageラスト第三尾根まで戻ってくるとこんなサービスゲレンデが!ターンを決められるやや幅広なコースが現れました。
f:id:uccari8:20210216195644j:imageだいぶ食い散らかされた斜面。。この土日はお天気だったので、しょうがないですよね。

f:id:uccari8:20210216200912j:imageという訳で戻ってきました。今回途中でお見かけした方々は合計6名くらいですかね💦静かな雪山を堪能できました。

山は逃げませんが、年々体力は落ちてくる

今回もガソリン満タン&飲食物と携帯トイレ持参で車中泊しましたので、昨年4月の緊急事態宣言直前に白馬の栂池でBCスキーした時(小蓮華山BC〜ほぼ船越ノ頭から - ワンゲル部の記録長さん)と同じくらい途中でお店などに立ち寄る事もなく、温泉に浸かることもなく、ただ淡々と山スキーを楽しむ旅になりました。

経済活動の事を思えば、現地でお金を使った方がいいのでしょうし、とはいえ主要都市中心の2回目の緊急事態宣言下、三密を自ら招くのもどうかと思うし、でも一年で一番雪の美しいこの時期の山にも登りたいし…みたいな複雑な気持ちです。

山は逃げませんので、無理する必要は全く無いのですが、体力は年々落ちているとも感じます。一日も早くまた行きたい時に自由に山に行けるような環境が整う事を願っております。