ワンゲル部の記録長さん

山ですぐバテちゃう記録長さんの日記

2015年8月、憧れの劔岳へ(但し今回は雨で敗退・・・)

今年の夏、ワンゲルの先輩が劔岳に登頂しました。横浜からマイカーで番場島まで7時間かけて行き、早月尾根から登ったそうです。遠いですよね。その話を聞いて自分もどうしても行きたくなり、急きょ夏休みを取って行ってしまいました。

 

やっぱり王道の室堂から入りたいと思い、色々調べてみました。そうしたら横浜出身の自分にとって丁度良い交通機関がありましたよ。

それは、YCAT扇沢の夜行高速バスです。8月20日(木)YCAT 0:35発~扇沢 翌朝6:40着を利用しました。平日出発ということもあり料金は4,800円!安いです。高速バスは、色々事故とか心配でしたが、この値段にひかれて決めました。

バスは4列シートでしたが、隣の人もいなく、またリクライニングシートもいい具合で、更にアイマスク・耳栓・枕のプレゼント付きと至れり尽くせりでした。すっかり熟睡してしまいましたが、隣人の方、グーグー言ってましたらすみませんでした。

 

扇沢からのアルペンルートは若干接続が悪く、室堂に到着したのは9:30頃でした。到着直後は雨。いきなりブルーになりましたが、心配された天気はいい意味で期待を裏切り徐々に好天に恵まれていきました。(初日だけですが…)

 

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室堂より、立山(雄山)を望みます。ナナカマドはまだまだ青々としていますね。テント泊の為、ザックが少々重いですが、この頃はまだまだ余裕…?

 

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雄山山頂直下。高積雲が出ています。今日は、雄山から、大汝山~富士ノ折立~別山を経由して剱沢キャンプ場へくだるプランです。明日、劔岳にアタックしたいのですが、天気もたないかも。。f:id:uccari8:20150906222339j:plain

富士ノ折立まで来ると、でたー劔岳の雄姿。真砂岳~別山に至る稜線はとても気持ちの良い道でした。

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内蔵助(くらのすけ)カールの様子。

 

別山に近づいてきた頃、カワイイあいつ達が出てきました。

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雷鳥です。という事はやっぱり雨降るのかな??前に雲ノ平の祖父岳で雷鳥の親子を見かけたけれど、あの時も土砂降りになったっけ。不安になりつつも別山まで行くと、ようやく劔岳がその全貌を表しました。何とも存在感があります。新田次郎の「劔岳点の記」によると立山信仰では劔岳は登れない山、登ってはならない山としてこの別山より遥拝していたそうです。確かにこれを見ると拝んでしまいます。南無~。

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剱沢が見えてきました。だいぶ疲れてきました。雨が降る前に早くテントを立てたい。そして劔岳を見ながら一杯やりたい。

 

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剱沢キャンプ場は、こんな感じです。真ん中の白い屋根の建物が管理棟となっています。ここには売店等は無いですが、テント泊の受付をしていただけます。すぐ脇には水場があり、かなり勢いよく水が出ていました。小屋の方によるとこの水場は塩素消毒をしているそうです。その奥の剱澤小屋(赤い屋根)まで行けば売店がありますが、歩いて10分弱かかります。テント泊者は小屋のトイレは使用できません。キャンプ場のトイレを使用します。そのトイレは写真には写っていないのですが、写真の右端の方です。すべて和式ポットンでしたが、思ったほど臭いませんでした。

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テントを立てると、劔岳は雲に包まれやがて雨が降り始めました。夕ご飯は定番のカレーライスとシャウエッセン。ビール買にいくの面倒なので、持っていたJIM BEAMの小瓶でチビチビやりました。

 

翌日も雨はやみませんでした。

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皆さん、どうするか決めかねているようでしたが、雨脚が激しくなるにつれ、一人また一人と帰っていきました。やっぱり無理するのやめよう。かなり気合入れて来たわりにはあっさり敗退を決めてしまいました。

 

晴れた劔岳、登りたい。。。

四半世紀ぶりの登頂

前回「表銀座編」で登れなかったあの頂きに登ってきました。

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8月21日(木)の夜遅くに新宿を出発し上高地へ向かいました。小雨交じりの天気…今年は本当に大気が不安定です。北アルプスではここ何日も雨続きのようです。

沢渡の駐車場に着くと星が出ていました。明日は晴れるかも。そう思って1時間ほどの仮眠に入りました。

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そして、、翌日はこの天気です。いつもの見慣れた穂高連峰。美しい。

今回は、槍沢ロッジを拠点に2泊3日の行程で槍沢をつめて3,180mの頂、槍ヶ岳を目指します。

ババ平からは、この時期には珍しい雪解けによる滝が見られました。

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残雪が多かったというよりは融雪がとても遅れたので8月下旬になってもこのように滝が見られるのではと山小屋のご主人がおっしゃっていました。槍沢の左岸には写真のような滝がいくつも見られました。この日、せっかくの晴天でしたが、槍沢ロッジで泊まることとしました。

 

翌日、23日(土)も快晴です。夜中より明け方まで雷を伴って激しく雨が降っていたので、早立ちを諦め出発が午前7時前になってしまいました。それでも一旦雨がやむとみるみる晴れてきて、テンションもつられていきなり最高潮です。

天狗原分岐を越え、いよいよ大槍の穂先がくっきりと見えてきました。

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槍ヶ岳はいつ見てもかっこいいなぁ。

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槍ヶ岳山荘に到着。人が少ない。。山頂を目指す方も少なく渋滞はありませんでした。小屋の方おっしゃるに今年は豪雨のニュースが多く警戒してお客さんが少ないそうです。

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ぐんぐん岩をよじ登っていきます。ホールドや足場も良く、また鎖や梯子が整備されているので緊張するようなところは殆どありません。確か山頂直下はプールサイドにあがるような梯子で締めくくるんだよな…昔の記憶がよみがえってきました。

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絶景です!少し雲がかかってしまいましたが、素晴らしい展望でした。槍ヶ岳登頂は実に25年と1ヶ月ぶりになります。ちょうど山を始めた1年目の夏でした。当時、雲の中でほとんど景色を見ることができませんでしたが、一瞬だけ見ることができ脳裏に焼き付いていたその景色のままにまた見る事ができました。

 

四半世紀経っても変わらない景色。いいですね。

 

天の川を撮ってみました

山の楽しみに、星空観賞があります。特に天の川が見えるのも町の光の影響を受けない山ならではのこと。今回は、写真大好きなリーダーに色々教わり自前のカメラでも撮影してみました。

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当日は、新月に近い状況であったため、星もくっきり見ることができました。カメラはSONYのNEX5N。マウントアダプタにNikon向けのTAMRON18-200のレンズを付けているのでマニュアル撮影しかできません。まずピントを∞の位置に合わせ、ちょっとだけ絞りまして(どれだけ絞ったのか感覚値のためよくわからない・・)ISOは6400、ホワイトバランスはオート、時間は20秒で撮影しました。それぞれの値をちょっとずつ変えながら一番綺麗に見えるところを探しながら撮影してみました。

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こちらはISO12800で13秒。秒数が短いほうが星が点に近くなるのですね。よく北極星を中心に星が円を描いている写真を見ますが、あれは比較明合成とか言いましてタイマーレリーズを使って同じ位置で何十枚も決まった秒数の間撮影した写真をソフトで合成するらしいです。自分はてっきりずっとシャッターを開けっ放しにするのかと思っていました。試しに2分くらい開けっ放しにしてみたら、昼間見たいに明るくなってしまい全然期待した写真が撮れませんでした。

自分の持っているカメラでも手軽に撮影できて嬉しいですね。

北アルプス表銀座

それは、とても美しい稜線でした。

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燕岳から大天井岳に続く道。このメジャーな道は、何気にいつも微妙に山行計画から外れていました。今回、とても気持ちの良い天気の中、この稜線を歩くことができて本当に良かったです。

稜線の左右で風の感じが全く違い、一方は爽やかな風が吹き、もう一方は蒸した感じというとても不思議な感じでした。燕岳から大天井岳、西岳と進むにつれ槍ヶ岳の荒々しい北鎌尾根がはっきりと見えていきました。

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今回は、東鎌尾根をつたって、槍に行く予定でした。しかしこれだけの晴天にも関わらず、槍ヶ岳を目指す当日は、寒冷前線につかまり雷雨に。あと半日余裕があれば天候の回復をまちつつ向かったのですが、結局帰りの時間を考慮し水俣乗越から下山となりました。写真は、途中天候が悪くなる手前の槍沢の様子です。

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再来週に、この沢をつたって再度槍ヶ岳を目指すことにしました。山はいつでもチャレンジできるのでいいですよね。

富士山を綺麗に

7月5日(土)梅雨真っ只中の富士山に登ってきました。

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今年は、山梨県側の開山日が7月1日であるのに対し、静岡県側の開山日が7月10日からの為、7月1日~9日の間に山梨県側から登った場合、静岡県側が管理運営する山頂のトイレが使えないという事態が発生しております。そこで、山梨県はこの期間に携帯トイレを無料で配布することになったという訳です。

今回、お取引先様がこの携帯トイレのメーカーさんだったので、現地視察も兼ね富士山に登りに来ました。

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携帯トイレの名前は「ほっ!トイレ」。ネーミングがなかなか良いです。同行頂いた社長さんが臭わない事を強調するので、ちょっと勇気を出して嗅いでみました。

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確かにこの状態なら臭いませんね。

実際に山頂まで登ってみると、経過時間的にもトイレに行きたい頃合いになります。下山ルートは8合目の小屋か7合目までトイレが無いので、「小」だけならその辺で・・・とも思いましたが、今回、雨の中でも相当数の登山客が押し寄せていた事を考えると自分だけならという甘えは通用しませんよね。エチケットとしてトイレの無い山では持参を習慣づけようと思いました。

 

因みに9月の閉山日についても同様の事態になるそうで、9月10日~14日に山梨県側から富士山に登る方は5合目でこちらの携帯トイレ「ほっ!トイレ」を無料で受け取る事ができます。富士山の自然を守っていく為にも「もよおした」時は我慢せず使用してみてはいかがでしょうか?

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南アルプスは良い

久々に南アルプスに行ってきました。北岳です。

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白根御池小屋から仰ぐバットレス

ちょうど開山祭と重なり、小屋では甘酒を振舞っていました。白根御池小屋は初めてでした。とても綺麗です。スタッフの皆さんもとても感じが良い方ばかりでした。

今回テント泊だったのですが、小屋の水洗トイレの恩恵にあずかりました。梅雨のシーズンわざわざこんなところにくるのですからキタダケソウは是非ともウォッチしたかったのですが、雨を理由に白根御池で宴会を始めてしまったので北岳山頂ピストンまでとしました。

北岳までのコースは草スベリを選択しました。新緑が美しい。美し過ぎる。。

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小太郎尾根分岐までくると、前にテレビで見た犬塚勉さんという方の「縦走路」という画を思い出しました。

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写真は、実際の画とはあまり似てないですが、、まぁでも、たまーに雲が切れると開けた空気感に清々しさを感じながら稜線来たなーという気持ちに浸ってました。

もうちょっとゆっくりしたかったのですが、限られたお休みで帰りの時間が迫っていたので、山頂からチラッと見える北岳山荘方面を眺めつつキタダケソウの未練を断ち切り帰路へつきました。

 

今回、北岳は20年振りでした。前回は1994年の10月。秋の大樺沢で分厚い流れの南アルプスの天然水を直飲みしつつ、右俣から肩ノ小屋へ。そしてテントで一泊。翌日は3,000mの稜線を間ノ岳農鳥岳まで一気に歩き、大門沢まで下ったら、すっかり日が暮れていたという思い出です。

前回も今回も、どうも時間に追われてしまう自分でした。

 

追記 : こちらの記事で何となく犬塚勉さんのお名前を出しましたが、「縦走路」という画は、実際にこの北岳の近くだったようです。場所は本記事にある小太郎分岐とは反対側の北岳から間ノ岳方面に向かうあたりとのことだそうです。