ワンゲル部の記録長さん

山ですぐバテちゃう記録長さんの日記

作ってみました!

毎年順調に増え続けている山の装備が、物置と化した我が家の和室(6畳)を埋め尽くしています。特に冬山の装備はかさばるものばかり。妻と息子に申し訳ないので、この週末に少し整理をするとしましょう。

 
冬山装備といえば、今年は名門CHARLET MOSERの「ブラックアイス」というアイゼンを山の師匠から格安で譲ってもらいました。
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スポルティバ、ネパールEVOに装着したところです。
とてもシャープで、撮影時に絨毯を切ってしまったくらいです。私はアイスクライミングなど全くやりませんが、これは前爪が横向きながら氷の壁もガシガシ登ってしまうそうです。
気になった点として、今まで愛用のKAJITAX XB12と比較して、アンチスノープレートが付いていないところです。この頃の海外ブランドの多くはアンチスノープレートが付いていないものが多く、皆さん自作組が多いという事実を知りました。ということで先人の貴重な経験談などを参考に自作してみましたので、ご紹介します。
 
用意した素材はこちらです。
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ライト化成工業さんというところから出ているライトエヴァシートという製品になります。アクリルより柔らかく塩ビより丈夫との謳い文句で決めました。東急ハンズで700〜800円位だったと思います。色々調べていて、素材については皆さん苦労されていらっしゃる方が多かったです。冬山の低温に負けず、耐久性も大事だが、コストパフォーマンスも重要ということで、100均の冷凍冷蔵・電子レンジOKのタッパーの蓋を利用なんてのもありました。
尚、純正オプションのアンチスノーはゴムプレート状で税抜6500円とか。今回700〜800円でも十分に安いです。
 
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紙で型紙を作りライトエヴァシートに転記し、カッターで切り取ったところです。このアイゼンは左右で同じ型でしたので、型紙を使い回しました。
ただ、このままだとアンチスノープレートが本体に固定されませんので、タイラップで留めます。
なんとなく穴が裂けてしまわないように、5mmのハトメ(真鍮製)をガシャンコしました。タイラップもちぎれないよう太めで4.8mmの物を用意しました。
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こんな感じに仕上がって参りました。
 
GWに涸沢から涸沢岳まで使用してみましたが、特に裂けるでもなく、外れるでもなく順調でした。もちろん雪のお団子もできませんでした。
厳冬期は試せていないので、またその時にでもレポートしたいと思います。
 
追記、
その後、12月の東西天狗岳、西穂高独標、2月の谷川岳、GWの北穂高岳など試しましたが、2年以上経っても壊れていません。オススメかも!?

妻の登山靴

妻の登山靴が届きました。

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Asolo Khumbu GV というらしい。ソールのクライミングゾーンがやる気を感じさせます。ターコイズブルーというのでしょうか?とても好きな色です。

実はコレ、最近パーティを組んでおります″お仲間さん″から新品を譲ってもらいました。個人輸入の物だそうです。前後コバは無いものの、固いソールのフルシャンク仕様。そして軽い。しかもシュッとしててスタイリッシュだなぁと思います。幅広ずんぐり足の自分には、とても履けないやと思ってしまいます。妻は凄くフィットすると大喜びです。

 

私の山靴デビューはgoro(ゴロー)です。部活の先輩からは、よく「お前達の靴はベロが袋状になっていてイイな!」と言われていました。えっ?と思うかもしれませんが、それまでベロは袋状にはなっていなかったようです。今では普通の事ですが。

そして、これが1989年から昨年引退するまで24年間愛用したgoroの山靴です。足の形に合わせて皮が伸びてくれたおかげで、これ以上ないフィット感でした。ただとても重いですが。

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今思えば、もっと綺麗に保革油を塗れば良かったと思います。ピッカピカにメンテナンスが行き届いた古い山靴は格好イイですからね。

 

夏山けってい!

今年の夏山の計画が決まりました。王道の北アルプス表銀座です。

時期は7月下旬。中房温泉から合戦尾根を登り燕で一泊。翌日、大天井経由で西岳で二泊。東鎌尾根をつたって槍で三泊。そして新穂高温泉へ降りるという定番コースです。
実はこのコース16歳の時に初めて北アルプスを歩いた際のコースとだいぶカブりまして、当時を思い出しながらしみじみしてます。
 
今では全く逆の教えだと思いますが、当時のワンゲル部はトレーニング中に水を飲むことを禁止していました。それは、山での水場が限られているので、水無しでも耐えられるようにする訓練の為でした。
今回のコースでは、水にまつわる思い出が沢山あります。中でもヒュッテ西岳の脇にテントを張った際の出来事は、今でもとても印象に残っております。
行程二日目、遂に水が枯渇しまして、班長先輩の指示でテントのフライをつたって流れる夕立の雨水を集める事になりました。テントはジャンボエスパース。デカいだけあって、コッフェルにはナミナミ水が溜まっていきます。喉が既にカラっからの自分は早く飲みたくてしょうがなかったのですが、それを制止し班長先輩が取り出したのはシュコシュコポンプの付いた浄水器でした。
自分、班長先輩とは春山、六月の丹沢(通称六丹と呼んでました)と、この夏山に向けトレーニングを共にしてきたのですが、なんせすぐにバテちゃう、水を飲み過ぎる…で、班長先輩をはじめ皆さんに迷惑ばかりかけてました。班長先輩と先輩達は、そんな自分にも少しでも綺麗な水を飲ませたいとの事で、このシュコシュコを持ってきてくれたのです。しかもほとんどのシュコシュコ作業を先輩にやってもらっちゃったダメ後輩な私。
今では当たり前のように小屋で水を買ったり、てかビールとかタンマリ飲んでたりして恵まれていますが、高1の私もなかなか恵まれていましたね。
翌朝は綺麗に晴れあがり、槍の穂先がピンク色に染まりました。また、あの景色を眺めることができるのは楽しみだなぁ。

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(※写真は昨年のGWに蝶ヶ岳から見た槍ヶ岳穂高方面です。)

なんとなく勢いで

はじめまして、ワンゲル部の記録長さんを務めますuccari8と申します。何と無く勢いでブログ始めてみました。

私、小さい頃から運動が苦手ないわゆる“ウンチ”な子として育ちましたが、高校でうっかりワンゲル部に入部して以来すっかり山の魅力に取り憑かれてしまいました。気付けば四半世紀。ここでは心に残った山の記録を徒然なるままに記していきたいと思います。