新しい相棒(ローバー ティカム2 :登山靴「LOWA(ローバー) TICAM II(ティカム2) GT WXL」を新しい相棒とする - ワンゲル部の記録長さん)のシェイクダウンは前々から狙っていた北アルプスの大キレット縦走となりました。
台風10号のスピードが遅く天気も何とかもちそうと踏んで、お盆前半の8月10日(土)~13日(火)に行くことにしました。
尚、今回のお仲間は高校ワンゲル部OBの先輩2名になり、3名パーティでのぞみました。実に19年振りの再結成です。先輩の一人は槍ヶ岳から西穂高岳までの縦走経験者になりますので、先頭で案内いただきました。
大キレットといえば劔岳と並び、国内屈指の難関一般登山道になります。アルプスのバリエーションルートはちょっとまだ遠慮したいですが、一般登山道になる大キレットと劔岳はぜひともチャレンジしたいと思っていたので、今回先輩のお誘いはちょうどよい機会でした。
■今回のコース
10日(土)新穂高温泉で温泉を満喫
11日(日)3:00 出発 → 9:00 槍平小屋(昼ご飯) → 南岳新道 → 14:15 南岳小屋(泊)
12日(月)5:10 出発 → 大キレット → 6:40 長谷川ピーク → 7:15 A沢コル → 8:00 飛騨泣き → 9:05 北穂高小屋(昼ご飯) → 9:30 北穂高岳 → 12:40 涸沢岳 → 13:10 穂高岳山荘(泊)
13日(火)5:05 出発 → 6:00 奥穂高岳 → 吊尾根 → 9:50 紀美子平(昼ご飯) → 10:15 前穂高岳 → 重太郎新道 → 12:30 岳沢小屋 → 14:45 上高地
南岳新道で高度約2,000mを上がる
前日は新穂高温泉「深山荘」近くの川原に湧く無料の温泉で終日のんびりしました。
車は市営新穂高第3駐車場(無料)に停めました。お盆で混雑が予想される為、車両の入れ替え待ちをしようと午前10時くらいに到着しましたが、運良くその場で一台だけ入れてしまったので、時間がだいぶ余ってしまった感じです。おかげで英気を養えました。
翌日、いよいよ大キレットの北の端「南岳」に向けて出発です。
槍平小屋まではダラダラと約1,000m上がります。
ゆっくり休んだ割にスタートから調子が出ず、何と6時間もかけてようやく槍平小屋に到着。ここでお昼にしました。
これから残り約1,000mの南岳新道を上がります。
南岳新道は一気に3,000mの稜線に上がるので、直登感があり大変タフな道です。2,500mを過ぎたあたりから森林限界を超え、明日行く大キレットが見えてきます。最後ザレ場の道を登りきると南岳小屋です。
あまりに疲れ切り、南岳をピストンする元気がありませんでした…
ここの小屋は基本予約が必要のようです。満室の案内が出ていましたが、布団1人1枚で寝られたのでラッキーでした。
いよいよ憧れの大キレットへ
翌日も最高の天気です。常念岳の向こう側からの御来光を待ちます。
大キレットの写真は北穂高側からみた写真が印象に残っておりましたが、逆側になるここ南岳小屋の先にある獅子鼻展望台からの眺めは堂々とした岩の威圧感があり、見るものを飲み込む感じでした。
最初の下りです。
最低コルに向け200mほど下ります。
常にそこに見えている北穂高岳。
長谷川ピーク(2,841m)に到着。ここまではわりと笑顔でいられました。しかしその直後嫌なトラバースがあり、足の置き場が分からなくなりジタバタ…先輩に指示してもらいながら何とか通過できました。ここが一番辛かったかも。
A沢のコルでようやくザックを置いて休憩です。緊張の連続の為か疲れは感じません。気付いたら2時間も経過していました。
次なる難関「飛騨泣き」に向かいます。
長谷川ピークを振り返ります。
いよいよ飛騨泣きですがここは大き目のステップが均等に岩に打ち付けられており足の置き場が決まっている感じなので慎重に歩けば長谷川ピーク直後の所よりも安心感がありました。
北穂高小屋に到着です。やったー嬉しい。
北穂高岳山頂は小屋のすぐ裏です。ゴールデンウイークに来た時以来です。槍ヶ岳から来た方もいました。すごーい。
この後続く涸沢岳までのルートは大キレットよりも難所が続くと聞いています。
このような縦方向への上り下りが続きます。
ホールドは割としっかりしていますが、脆い岩場は落石の危険性があります。慎重に歩かないと小石などは簡単に落ちてしまいました。
最後、涸沢岳への岩場を登り切ると山頂です。ここまで来れば一安心で、後は穂高岳山荘まで整備された道を下るだけです。
穂高岳山荘は流石に人気の山小屋で、大混雑していました。夕食は驚きの6回転。(但し6回目は賄いのようてすが、、)
さぞかし寝床はギューギューなのかと思いきや我々3名で布団2枚、中には1人1枚の方もいました。北アルプスの小屋はリゾート感覚ですね。
何はともあれ初大キレット歩ききりました。明日は吊尾根経由で前穂をとって岳沢に下ります。