今回は「南アルプスの女王」仙丈ヶ岳を目指しました。結果から申し上げますと敗退記録となります。高温、踏み抜きまくり、それに加え体重増や体調管理など反省点も多く同行者にも迷惑をかけてしまいました。しかしゴールデンウィーク明けの南アルプスはとても静かで美しく非常に良い山旅となりました。
2017年5月19日(金)の夜に東京を出発して、中央道伊那ICより仙流荘の無料駐車場を目指しました。仙流荘の駐車場にはバス利用者向けの無料休憩室(3~4畳ほどの小部屋が2つで蒲団有り)を開放しているので今回利用してみました。足を伸ばして寝られるのは超うれしいです。
翌朝20日(土)、6時5分発のバスに乗車し、この時期の終点である歌宿まで行きます。
歌宿からは北沢峠まで林道を歩きます。一昨年1月にも仙丈ヶ岳を目指しましたが、その時期はバスは運行していませんので戸台より延々と川沿いを歩き超疲れました。今回は途中までとはいえバスがあるのでまだ楽チンな方です。
道すがら左側に鋸岳の荒々しい山容を眺めながら新緑の道を行きます。写真中央にある尖がり岩の右の岩の穴(ちっちゃい…)は鹿ノ窓と呼ばれており難所として有名です。林道からも見ることができます。
眼下に藪沢を見下ろします。
ほどなくして北沢峠に到着。この日は下界では気温30℃を越したそうです。標高2,030mの北沢峠でもだいぶ暑く、雪を求めてそのままテントを担いで登る事にしました。
北沢峠こもれび山荘です。もう営業しております。
2合目までは雪もあったり無かったり。
2合目を過ぎてしばらくすると完全に雪になります。いかんせんこの暑さのため雪が腐り、一歩一歩がズボッズボッとハマります。また数歩で完全に踏み抜き、酷いと腰まで落ちました。この先は更に傾斜も増してきて、こんな感じの繰り返しで完全にバテきってしまいました。地元の方に聞いたところあと10日早ければ、まだまともだったそうです。
悪戦苦闘すること約3時間、やっと大滝頭の5合目を通過。その先の適当なところでテントを張りました。本当は幕営ダメなんでしょうが、雪の上ということと、ゴミ・トイレの持ち帰りということで許してください。
午後、6合目まで行ってみました。お向かいにある甲斐駒の眺望が圧巻です。因みにほとんど雪が無いですね。それにしても天気良すぎで暑いです。。
翌朝21日(日)は2時起きで3時出発で仙丈ヶ岳を目指しました。せめて雪がシマっているであろう早朝に賭けることとしました。
小仙丈ヶ岳(2,864m)から甲斐駒方面へご来光を望みます。生温い南風が優しく吹いていました。やっぱり雪がゆるい…
その後、30分ほど仙丈ヶ岳の方へ歩きましたが、結局酷い踏み抜きのため、時間がかかり過ぎるので撤退することにしました。残念。
一見固そうに見える雪の表面も解けてグズグズでした。帰り道は樹林帯での踏み抜きに再び悪戦苦闘し、何とか10時までに頭宿まで降りました。
でもこの時期に残雪の南アルプスに来られ本当に良かったと思います。特に雪を纏った仙丈ヶ岳の眺めは美しく感動しました。
今回、時期が遅く結果山頂を踏めませんでしたが、この時期の仙丈ヶ岳は登山以外にも色々な趣味の方が目指すようです。スキー、釣り、蝶、花など。それもこの山の魅力だと思います。
山頂は次回にお預けとなりましたが、本当に素晴らしい山旅でした。