ワンゲル部の記録長さん

山ですぐバテちゃう記録長さんの日記

初冬の八ヶ岳(硫黄岳~横岳)で心の洗濯を

同僚より「心の洗濯をしたい…」とお誘いがあったので、初冬の八ヶ岳(硫黄岳~横岳)に行ってきました。

同僚とは、たまに八ヶ岳に来ていて、夏の真教寺尾根から赤岳〜キレット縦走や、厳冬期の赤岳登頂などをご一緒させてもらっています。

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■今回のルート

11月15日(金)12:00 八ヶ岳山荘P → 15:30 赤岳鉱泉(泊) ※18:30 夕食

11月16日(土)06:30 朝食 08:00 出発 → 10:30 硫黄岳 ※休憩 → 12:00 横岳 ※昼食 → 13:30 地蔵の頭 → 14:20 行者小屋 → 16:00美濃戸山荘 → 16:40 八ヶ岳山荘P

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まずは赤岳鉱泉でステーキでも食べようということに、、

気持ちの良い秋晴れなのですが、これから冬のエリアに向かいます。

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八ヶ岳山荘から赤岳山荘までの道はまだ凍結していないようです。

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北沢から登ります。沢の水は凍り始めていました。

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3時間余りで赤岳鉱泉に到着です。来月にはオープンするであろうアイスキャンディーは準備中でした。

赤岳鉱泉での宿泊は、2度目ですが、まだ名物のステーキを食べたことがありません。今日はステーキでありますように…

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入口のメニュー表…

やったー!どうやら今日の夕食はステーキのようです!

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お楽しみのステーキ

ステーキにポトフと、おっしゃれーな夕食です。(メニュー表にあった「けんちん汁」ではなかったが、それはそれで。。)

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大部屋もほぼ独占状態です。さすがに平日は空いています。何にもすることが無いという贅沢をかみしめながら20時前には寝てしまいました。

はじめての横岳を楽しみに登る

翌日は朝から雲が出ていました。予報では霧でしたので、展望が期待できないかもしれません。とりあえず出発します。

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霧氷が綺麗です

赤岩の頭までは樹林帯を登ります。気温は氷点下ですが森の中は風も穏やかでそれほど寒くありません。

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硫黄岳山頂は霧の中、、

しかし硫黄岳に到着するも全く景色は見られません。。しかも結構な風が吹いています。風速15m前後は吹いていたかと思います。山頂の祠のような建物の影で風を避けながら、温かいお湯とおやつをいただきます。

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おぉ、晴れるのか?

硫黄岳山荘を過ぎ、台座の頭に向かう頃、さーっと霧が晴れてきました。ただ晴れるのかと思いきや、また霧の覆われていきます。でもこの瞬間、確かに心が洗われた気がしました。

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清里側は晴れているのに。。

かなりの風ですが、ハードシェルで身を包んでいるのでほとんど苦ではありません。山ギアは偉大です。次は自分的に未踏の横岳を目指します。

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再び霧の中…

このあたりはまだ余裕ですが、だんだんと鎖場に突入していきます。

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大同心を見下ろす

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小同心を見下ろす

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圧巻だよっ、よく登るな、こんなところ。

大同心や小同心を見下ろしながら、岩場を通過していきます。

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だんだん横岳の岩峰真骨頂という感じになってきましたが、今日はアイゼンもピッケルもありません。予想よりは雪がありましたが、岩とミックスになりますので、チェーンアイゼンくらいが丁度良かったのかもしれません。(同僚はチェーンアイゼンを持って来ていたのですが、「とても良い」と連呼していました。

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横岳登頂~♪

奥ノ院(2,829m)に到着です。この先の三叉峰を過ぎたあたりから更に雪がしっかり積もっているし、鎖場も連続するし、、という事で気休めですが軽アイゼンを付けてみました。岩が出ているところは返って歩き辛かったですが。。ただ雪はサラサラで凍結している感じではないので、特に危ない感じではありませんでした。

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赤岳、阿弥陀岳はすっかり雲の中です

地蔵の頭までなかなかスリリングな岩場が連続しますが、しっかり足を置けば滑ることもなく通過できる感じでした。途中、薄着の外国人トレイルランナーとすれ違いました。すげーな。

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お地蔵様のお鼻が凍っておられる

ようやく地蔵の頭です。ここから地蔵尾根を降りれば行者小屋です。

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眼下に行者小屋が見えます

いよいよ下りです。心もすっかり洗濯されましたので、あとは温泉で身体も洗濯したい気持ちになってきました。

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横岳の岩峰を振り返る

急な下りではありますが、階段やはしごがまだ見えている状態なので問題なく降りられます。

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赤岳の山頂の雲が取れました

最後に赤岳の山頂を見ることができました。よかった、よかった。

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再び樹林帯に突入

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行者小屋の前にはテントが数張りありました

行者小屋まで降りてくれば一安心です。あとは南沢を下るだけです。

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この時期ならではの苔と雪のミックス

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静かな南沢を下り、日没前に何とか駐車場までたどり着きました。

今回、平日ということもありほとんど人に出会いませんでした。なので同僚も十分に心の洗濯もできたようで何よりです。自分も十分に充電できました。

トレーニングがてら三崎までマグロを食べに

今度、職場の仲間と久々に八ヶ岳でも行こうという話になり、サボっていたトレーニングを再開する事にしました。といっても自転車です。最近、ランニングやウェイトトレーニングなどおっくうで仕方なく、身体を動かす時は専ら自転車です。

11月前半の三連休は神奈川県央方面や湘南平のミニヒルクライムなどを適当に流していたのですが、たまにはトレーニングがてらグルメ旅と洒落込もうと、三崎でマグロでも食べる事にしました。

海沿いの道を行くのに三浦半島はとっても最適

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先週の連休は天気がイマイチでしたので、今日のお天気で鎌倉辺りは混雑しているだろうなぁ、と覚悟していた割には空いていました。ロードバイクで渋滞のすり抜けがとても嫌なので空いていてラッキーでした。
f:id:uccari8:20191110123833j:image季節外れの由比ヶ浜はなんだか物静かな感じです。
f:id:uccari8:20191110123846j:image今日は徹底して海沿いを行こうと葉山マリーナの方に道をそれてみました。「葉山港、日本ヨット発祥の地の碑」
f:id:uccari8:20191110123830j:image森戸大明神。いつもこの辺りを走るのが好きです。
f:id:uccari8:20191110123803j:image見慣れた葉山の海、、静かです。

いよいよ三崎マグロにご対面
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今日は姉に教えてもらった七兵衛丸さんで、マグロをいただく事にしました。ロードバイクは玄関先のスタンドに吊るしておけます。
f:id:uccari8:20191110123810j:image三浦どん1,700円也。三崎マグロのぶつ切りに炙りメカジキ、そして湘南釜揚しらす、三浦産野菜天ぷら、地鶏卵の玉子焼きと贅沢丼になります。
f:id:uccari8:20191110123815j:imageここからは少し裏道に入り、狭い急登の道を登り切ると大根?畑沿いの稜線道に出ます。
f:id:uccari8:20191110123827j:imageそこから三浦海岸に向かいます。

再び海沿いの道を行く
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ザ、サイクリングロード

f:id:uccari8:20191110123819j:image気持ちの良い平坦道です。
f:id:uccari8:20191110123806j:image今回はいつもは行かない観音崎方面まで行ってみました。
f:id:uccari8:20191110123800j:image夕暮れの南国風、よこすか海岸通り(馬堀海岸付近)
f:id:uccari8:20191110123842j:image今日は調子が良いので、横浜港(大桟橋)まで行き、鎌倉〜三崎〜横浜と繋いでみました。

 

なんかこのパターンのルート取りが定番になりつつあるのですが、いつもロードバイクを停めるのはコンビニばかりなので、今回、ご飯屋さんに立ち寄ってみる事ができて良かったです。

 

三浦半島一周メモ

総距離 121.2km

獲得標高 1,257m

白馬岳から蓮華温泉へ、久々にテント泊してきました

紅葉シーズンには少し早いですが、9月の3連休を使って北アルプス白馬岳に行ってきました。

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◼︎今回のコース

14日(土)  下諏訪の温泉でまったり。夕方、蓮華温泉に車をデポ。そして猿倉へ移動。

15日(日)  6:20 猿倉出発 → 7:30 白馬尻小屋 → 10:30 葱平(昼飯 11:00発) → 13:00 村営頂上宿舎 (幕営)

16日(月)  6:10 村営頂上宿舎出発 → 6:30 白馬山荘 → 6:50 白馬岳(7:20発) → 8:00 三国境 → 9:00 小蓮華岳 →10:30 白馬大池(昼食 11:00発) → 13:00 蓮華温泉

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やっぱり白馬は最高である

白馬岳、白馬大池蓮華温泉を訪れるのは、実に高校生の時以来になります。今回は8月に大キレットを共に縦走した先輩方から久々にテント泊をしようとのお誘いがあり、行ってまいりました。

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山登りをしていると天気やタイミングなどで行けなかったり微妙にコースから外したりで、

「あ、あそこ未だ歩けていないな、、」

みたいな心の宿題が増えていったりします。

白馬大雪渓は正に"メジャーな道なのに歩けていない宿題"の一つであった訳ですが、今回ようやく歩けました。

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初日は晴天!猿倉の駐車場は朝には満車になりました。さすがに3連休は混みます。

 

大雪渓は既に融雪が進み崩壊しまくっていました。なのでザレた歩きにくい秋道をへばりながら登る事となりましたが、これがなかなかしんどい…

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尚、この時期の雪渓歩きはものの数十分で終了です。。

因みに先輩はテレマークスキーヤーでもあるので、今回のエリアは雪のシーズンに何十回となく来ているとの事でした。なので今後のバックカントリースキーの下見も兼ねて色々ガイドしてもらいました。

 

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葱平(ねぶかっぴら)でお昼をとり、しばらく急登を行くと、ほどなくガスの切れ間に村営頂上宿舎が現れてきました。

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テン場に到着〜。ここはちょっとした窪地を利用したテント設営地となりますが、既に所狭しとたくさんのテントが張り巡らされておりました。

 

夕焼けに夜空に最高のショータイム

夕方、近くの丸山や白馬山荘方面など散策しながら夕焼けを待ってみる事にしました。

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ガスがいい感じでたちこめているので、西日を背に浴びてブロッケン見放題です。
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草紅葉も始まっており初秋の侘び寂びのある素敵な景色ですね。

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本当の海のように雲海がどこまでも続いていました。南に目を向けると槍ヶ岳がちょこんと顔を出し、その横を巨大な雲の滝がダイナミックに流れていました。

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雄大過ぎる景色を目の当たりにして、しばらく言葉を失いました。

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残念ながら夕焼けはうまく焼けてくれませんでしたが、素晴らしい景観にうっとりしつつ、夜の帳が下りるのを静かに見守りました。

 

一昨日にあたる9月13日(金)が中秋の名月だったらしく、夜はほぼ満月。明るい…星の撮影は断念ですね。なので月明かりで山を撮影してみました。(写真は旭岳)

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因みに今回から旅のお供レンズはSIGMAのEマウント用19mm(35mm判換算で28.5mm) 2.8F DNです。 

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今まで使用していたTAMRONのズームレンズ (18-200mm F3.5-6.3 DiIII VC)をやめてお手軽価格の広角レンズにしたのですが、画角よりもむしろ色が好きな気がしました。

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劒岳方面もパシャり。かなり明るかったので、ISOは800で、F3.5まで絞って5秒〜10秒ほどのシャッタースピードで撮影してみました。何となく薄っすらと天の川が見えています。新月だったらもっと綺麗な星空なんだろうなぁ、、なんて思いながらも、雲のない夜空に息を呑みつつテントに戻りました。

 

バックカントリースキーに想いを馳せながら

翌朝も何とか晴れです。予報では午後から雨ですが、それらしい予兆の雲が上空を覆っていました。

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それでも白馬岳登頂時には晴れ!劒岳方面も雲が取れて晴れ!と、メンバー揃って晴れ男であります。

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三国境を越え、かつて歩いた雪倉岳朝日岳方面とはおさらばします。

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白馬岳から船越ノ頭あたりまでの稜線の南東斜面はバックカントリースキーで滑り降りるコースがいくつかあるようですが、先輩ガイドによると小蓮華尾根を挟んで白馬大池寄りが斜面も緩やかで滑り易いとの事です。

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中でも金山沢はメジャーなルートだそうで、猿倉まで一気に滑り込めるらしい。。んー、早く滑ってみたい。

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気持ちの良い稜線歩きをしながら脳内で雪の斜面の景色を重ね合わせ、バックカントリースキーの妄想をしながらのんびり歩き過ぎ、思った以上に時間をかけてしまいました。

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白馬大池手前で予報より早く天気が崩れ、遂にポツポツと降り始めました。

霧雨のような細かい雨なので、レインウェアを着るべきか悩みましたが、ガッツリ着込むには暑いと感じましたので、下はタイツにレインズボンを、上はスケスケ編み編み半袖Tシャツをといったいでたちで蓮華温泉まで一気に下山する事にしました。

 

山旅の締めくくりは露天風呂で

白馬大池から蓮華温泉へ下る道は初めて通るルートになります。最初大きな岩がゴロゴロしていて歩きづらいと感じたのですが、傾斜は意外とキツくありません。標高2,400mの白馬大池から1,470mの蓮華温泉まで900m以上も下れるこの道は、実は下山やアプローチに便利なのかなという話で皆の意見が一致しました。

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天狗ノ庭を過ぎ今回の山旅も終盤に差し掛かりました。折しも雨は本降りに。多少の疲れもあり早く温泉に浸かりたく、足早に樹林帯の中をつづら折りで下ると蓮華温泉ロッジの赤い屋根が見えてきました。そして蓮華温泉の数ある源泉の中でも最も入り口に近い"黄金湯"が現れたらもうゴールは間近です。

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黄金湯は、わずか2〜3平米ほどの小さな湯船ですが、立派に蓮華温泉の露天風呂です。雨も降り続けているため、今回はここと内湯の2つを頂くこととしました。尚、外湯と内湯両方の利用で料金は大人1人800円となります。はぁ〜正に極楽、極楽〜♪

あまりの気持ち良さにのぼせきった状態で、ふわふわと幸せを感じながら蓮華温泉にデポした車に乗り込み、猿倉の駐車場に向けて帰路に着きました。

下界になる姫川温泉までの林道は長いです。平岩駅が見えてくるまで狭くクネクネした道を走らなくてはなりませんが、国道148号線まで出てしまえばひと安心です。蓮華温泉から2時間弱で猿倉に到着です。

 

今回は、9月中旬という微妙な時期での山行となりましたが、十分に山旅を堪能できました。

また猿倉と蓮華温泉にそれぞれ車を置く事で、公共交通機関を使わずに移動する事が出来ました。単独行の方はよく自転車を下山場所に置いておく…という手もあるようですが、仲間で行く場合は車デポ方式も便利ですね。

 

さて、次回紅葉の山にも行けるのでしょうか?

秋山の魅力を振り返る

9月に入り朝晩など少しはうだるような暑さも落ち着きを見せてきました。今日は今まで行った秋山の写真を整理しながら、まだこのブログに紹介していない写真を中心に9月10月の山の魅力を振り返ってみます。

定番の紅葉を振り返ってみます

秋といえば紅葉ですが、山で最高の紅葉の景色に出会うのはなかなか難しいです。

  • 葉が色づくタイミング、紅葉の規模
  • 天気や光の差し加減

などで思ったほど色合いが出ていなかったなどはよくあることです。その中でも記憶に残る見事な紅葉は、2015年9月下旬に行った北アルプスの岳沢です。

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2015年9月26日_岳沢1

特に黄色が綺麗でした。重太郎新道から前穂高に向かう道中もずっと黄色の世界でした。

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2015年9月26日_岳沢2

水面に漂う落ち葉もまた美しいですね。

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2015年9月26日_岳沢3

その前の年の9月下旬に行った北アルプスの涸沢も紅葉は綺麗でしたが、ど定番の涸沢紅葉の見ごろの時期には未だでしたので部分的に綺麗だった記憶です。ナナカマドもいまいちな色合いで中々写真映えしませんでしたが。

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2014年9月20日_屏風の耳

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2014年9月20日_奥穂高ザイテングラート

北アルプスの涸沢の紅葉は年によっても前後するとは思いますが、9月末~10月初旬が見ごろなのでしょうかね。毎回ちょうどその時期をはずれて前後に行っているものですからなかなか紅葉の涸沢に出会え切れていません。尚、紅葉時期を過ぎてしまうとこのように赤色が茶色になってしまいます。

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2013年10月14日_涸沢1

逆に低山でしたら10月でもまだまだ紅葉の時期には早かったりします。昨年訪れた西沢渓谷は紅葉の人気スポットですが、この時はまだ紅葉には早かったようです。ただ一部だけでしたが綺麗な紅葉を見ることができました。

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2018年10月13日_西沢渓谷

空気が澄んできて夜や朝の景色も素晴らしいです。薄っすら雪をまとうのもこの頃の魅力です

キリっとした空気の中の山も好きです。富士山の山終いの9月中旬にスバルライン五合目から夜に撮った写真です。

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2014年9月14日_富士山1

また夜と言えば、涸沢の秋の名物「テント村」の明かりも綺麗ですね。

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2013年10月13日_涸沢2

夜中に少し雪化粧しました。翌朝は少しだけ山が焼けてくれました。

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2013年10月14日_涸沢3

 そして雪化粧といえば、昨年の十石山から見た乗鞍岳も雪をまとっていました。この時期ならではの景色です。

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2018年10月26日_十石山1

高い空といわし雲が秋を感じさせます

夏の積乱雲から突き抜けるような空や巻積雲に様変わりする空に秋を感じます。

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2015年9月21日_甲斐駒ヶ岳

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2017年10月22日_赤岳1

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2018年10月26日_十石山2

 その他、実りの秋だったりいろいろ

最後は、実りの秋やその他いろいろです。

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2015年9月26日_岳沢4(ブルーベリー)

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2013年10月14日_涸沢4(ナナカマド)

 こちらは屋久島で見たヤクシマザルです。

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2014年10月4日_屋久

おなか一杯で、食後の毛づくろいでしょうか?

また晩秋は荒涼感も増してくるイメージですが、9月の富士山頂は既に荒涼感がありました。火山ならではの景色ですかね。

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2014年9月14日_富士山2

 枯れ木も荒涼感を増すアイテムです。秋の終わりを醸し出します。

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2017年10月22日_赤岳2

 苔むす森にポツンと紅葉。

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2017年10月22日_赤岳3

 いかがでしたでしょうか?日本には山をはじめとした豊かな自然があり、そして四季があります。これらは時折僕らに想像以上の感動の姿をのぞかせてくれます。特に秋は様々な色で湧きかえる時期でもあり、見るものの心を奪ってくれます。

今回過去の秋山の写真を整理していて率直に感じた事は、まだまだその感動を撮り切れていないという事でした。冒頭にも秋の紅葉の時期を合わせるのは難しいと書きましたが、ほんの一瞬でも時期とタイミングに恵まれた秋の景色に出会えれば幸せかもしれません。

今年も懲りずに「秋の色」を求めて山に入りたいと思います。

 

冬山の魅力を振り返る - ワンゲル部の記録長さん

春山の魅力を振り返る - ワンゲル部の記録長さん

夏山の魅力を振り返る - ワンゲル部の記録長さん

今年のお盆休みは憧れの北アルプス・大キレットに行ってきました②(2019年8月)

最終日は吊尾根から前穂へ

(今年のお盆休みは憧れの北アルプス・大キレットに行ってきました①(2019年8月) - ワンゲル部の記録長さんからの続き)

3日目は少し高曇りでしたが、それでも晴天が3日続くとは運が良いです。もうお互いに自分の日頃の行いが良いとか思っている状態です。

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3日目も晴天です!

f:id:uccari8:20190816015444j:plain奥穂高岳山頂は2回目です。

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いつかはジャンダルム…⁉

ジャンダルム〜西穂高岳間はヤバい岩場が続き、一般登山客を寄せ付けません。技術と経験を積み、そして減量していつかはチャレンジしたいコースになります。

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吊尾根方面

吊尾根から前穂に向かいます。

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最低コル

紀美子平は沢山の人が休憩していました。ここで空身になり、前穂高岳山頂へ向かいます。

f:id:uccari8:20190816020115j:plain30分弱で山頂〜♪

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前穂高岳山頂です

前穂高岳も2回目です。紀美子平からの最後の登りが地味にきますが、着いてみれば360°の展望にテンション上がります。

f:id:uccari8:20190816020222j:plain槍ヶ岳から連なる峰々の眺めにダイナミックな北アルプスの魅力を改めて実感します。

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ずっと真下に見える岳沢小屋

f:id:uccari8:20190816171318j:image重太郎新道を下ります。ここは死亡事故が多発する道だそうです。慎重に下ります。

f:id:uccari8:20190816021020j:image岳沢小屋に到着しました。当初ここにも宿泊予定でしたが、天気も心配なので、上高地まで下りる事にしました。

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天狗岩

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風穴(天然クーラー)

岳沢小屋から小一時間ほど下ると人だかりから歓声があがります。近づいてみると風穴でした。前にここを通った際は元々少し涼しかったので、何となく通り過ぎてましたが、この夏の異常な暑さにはトロけるほど気持ちいい天然クーラーの風でした。あまりに気持ちよく暫く動けませんでした。

f:id:uccari8:20190816021258j:image上高地到着です。ここはもう下界同然です。

f:id:uccari8:20190816021443j:imageバスターミナルまで長蛇の列です。特に沢渡駐車場方面はアカンダナ、平湯方面に比べて3倍以上並んでいたと思います。
f:id:uccari8:20190816021302j:image平湯経由で新穂高温泉まで戻りました。もう一つの楽しみにしていた飛騨牛で乾杯です。

今回は条件が揃っていた

今回は色々条件が揃って良かったです。最高の天気や経験者の先輩によるリード、山小屋でのゆったりとした寝床など…かなり恵まれていたと思います。故にこれで大キレット攻略したとか思わず、これからも謙虚な姿勢で山と向き合っていきたいと思います。

今年のお盆休みは憧れの北アルプス・大キレットに行ってきました①(2019年8月)

新しい相棒(ローバー ティカム2 :登山靴「LOWA(ローバー) TICAM II(ティカム2) GT WXL」を新しい相棒とする - ワンゲル部の記録長さん)のシェイクダウンは前々から狙っていた北アルプスの大キレット縦走となりました。

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台風10号のスピードが遅く天気も何とかもちそうと踏んで、お盆前半の8月10日(土)~13日(火)に行くことにしました。

尚、今回のお仲間は高校ワンゲル部OBの先輩2名になり、3名パーティでのぞみました。実に19年振りの再結成です。先輩の一人は槍ヶ岳から西穂高岳までの縦走経験者になりますので、先頭で案内いただきました。

キレットといえば劔岳と並び、国内屈指の難関一般登山道になります。アルプスのバリエーションルートはちょっとまだ遠慮したいですが、一般登山道になる大キレット劔岳はぜひともチャレンジしたいと思っていたので、今回先輩のお誘いはちょうどよい機会でした。

■今回のコース

10日(土)新穂高温泉で温泉を満喫

11日(日)3:00 出発 → 9:00 槍平小屋(昼ご飯) → 南岳新道 → 14:15 南岳小屋(泊)

12日(月)5:10 出発 → 大キレット → 6:40 長谷川ピーク → 7:15 A沢コル → 8:00 飛騨泣き → 9:05 北穂高小屋(昼ご飯) → 9:30 北穂高岳 → 12:40 涸沢岳 → 13:10 穂高岳山荘(泊)

13日(火)5:05 出発 → 6:00 奥穂高岳 → 吊尾根 → 9:50 紀美子平(昼ご飯) → 10:15 前穂高岳 →   重太郎新道 → 12:30 岳沢小屋 → 14:45 上高地

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今回歩いた地図

南岳新道で高度約2,000mを上がる

前日は新穂高温泉「深山荘」近くの川原に湧く無料の温泉で終日のんびりしました。

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車は市営新穂高第3駐車場(無料)に停めました。お盆で混雑が予想される為、車両の入れ替え待ちをしようと午前10時くらいに到着しましたが、運良くその場で一台だけ入れてしまったので、時間がだいぶ余ってしまった感じです。おかげで英気を養えました。

翌日、いよいよ大キレットの北の端「南岳」に向けて出発です。

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おニューのティカム2

槍平小屋まではダラダラと約1,000m上がります。

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ここが滝谷か…

f:id:uccari8:20190816081209j:imageゆっくり休んだ割にスタートから調子が出ず、何と6時間もかけてようやく槍平小屋に到着。ここでお昼にしました。

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南沢

これから残り約1,000mの南岳新道を上がります。

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端正な笠ヶ岳

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タフな南岳新道

南岳新道は一気に3,000mの稜線に上がるので、直登感があり大変タフな道です。2,500mを過ぎたあたりから森林限界を超え、明日行く大キレットが見えてきます。最後ザレ場の道を登りきると南岳小屋です。

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南岳小屋に到着…もうヘロヘロです

あまりに疲れ切り、南岳をピストンする元気がありませんでした…

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テン場の様子

ここの小屋は基本予約が必要のようです。満室の案内が出ていましたが、布団1人1枚で寝られたのでラッキーでした。

いよいよ憧れの大キレット

翌日も最高の天気です。常念岳の向こう側からの御来光を待ちます。

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今日も天気が良い予感

キレットの写真は北穂高側からみた写真が印象に残っておりましたが、逆側になるここ南岳小屋の先にある獅子鼻展望台からの眺めは堂々とした岩の威圧感があり、見るものを飲み込む感じでした。

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これから行く大キレット

f:id:uccari8:20190816171143j:image最初の下りです。
f:id:uccari8:20190816010033j:image最低コルに向け200mほど下ります。
f:id:uccari8:20190816010018j:image常にそこに見えている北穂高岳
f:id:uccari8:20190816010024j:image長谷川ピーク(2,841m)に到着。ここまではわりと笑顔でいられました。しかしその直後嫌なトラバースがあり、足の置き場が分からなくなりジタバタ…先輩に指示してもらいながら何とか通過できました。ここが一番辛かったかも。

f:id:uccari8:20190816010307j:imageA沢のコルでようやくザックを置いて休憩です。緊張の連続の為か疲れは感じません。気付いたら2時間も経過していました。

f:id:uccari8:20190816013250j:plain次なる難関「飛騨泣き」に向かいます。

f:id:uccari8:20190816010805j:image長谷川ピークを振り返ります。

f:id:uccari8:20190816010621j:imageいよいよ飛騨泣きですがここは大き目のステップが均等に岩に打ち付けられており足の置き場が決まっている感じなので慎重に歩けば長谷川ピーク直後の所よりも安心感がありました。

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あと少しで北穂高小屋です

f:id:uccari8:20190816014701j:image穂高小屋に到着です。やったー嬉しい。

f:id:uccari8:20190816084517j:image北穂高岳山頂は小屋のすぐ裏です。ゴールデンウイークに来た時以来です。槍ヶ岳から来た方もいました。すごーい。

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歩いてきた道を振り返る

この後続く涸沢岳までのルートは大キレットよりも難所が続くと聞いています。

f:id:uccari8:20190816014841j:imageこのような縦方向への上り下りが続きます。
f:id:uccari8:20190816014844j:imageホールドは割としっかりしていますが、脆い岩場は落石の危険性があります。慎重に歩かないと小石などは簡単に落ちてしまいました。

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ギザギザの前穂高岳

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涸沢岳到着~緊張から解放…

最後、涸沢岳への岩場を登り切ると山頂です。ここまで来れば一安心で、後は穂高岳山荘まで整備された道を下るだけです。

f:id:uccari8:20190816015040j:image穂高岳山荘は流石に人気の山小屋で、大混雑していました。夕食は驚きの6回転。(但し6回目は賄いのようてすが、、)

さぞかし寝床はギューギューなのかと思いきや我々3名で布団2枚、中には1人1枚の方もいました。北アルプスの小屋はリゾート感覚ですね。

 

何はともあれ初大キレット歩ききりました。明日は吊尾根経由で前穂をとって岳沢に下ります。

(今年のお盆休みは憧れの北アルプス・大キレットに行ってきました②(2019年8月) - ワンゲル部の記録長さんへ続く)

登山靴「LOWA(ローバー) TICAM II(ティカム2) GT WXL」を新しい相棒とする

先日の北アルプス裏銀座コースと乗鞍岳で使用したSCARPA(スカルパ) Triolet PRO(トリオレ プロ) GTXですが、だいぶくたびれ感満載になりました。

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ソールが擦り切れまくっている

購入は2013年7月。折立から雲ノ平、鷲羽岳、三俣蓮華岳双六岳新穂高温泉へ下るルート(梅雨時期の登山の思い出② - ワンゲル部の記録長さん)を行くために20年以上愛用したgoroの登山靴(妻の登山靴 - ワンゲル部の記録長さん)から初めてナイロン系の軽い登山靴に履き替えた際の登山靴です。愛着もあり、夏山、秋山を中心に山中41日間の利用で一度ソールの張り替えも行なっています。クライミングゾーンがカッコいいVibram Mulaz(ビブラム ムラツ)はハイグリップでしたが、その分ソールの減りも早かったように感じます。

今回ガイドさんからも

「このソールじゃ滑るよ…」

との指摘もあり、最終的には今回の野口五郎岳往復+乗鞍岳を締めくくりとして、山中95日間の利用で現役引退となりました。

 

で、ガイドさんと山の帰りに登山用品店のカモシカスポーツに行ってみる事にしました。

当初、ヌバックが美しいLOWA(ローバー) TBET(チベット) GTX狙いでしたが、商品が無く、同じラストっぽいTAHOE(タホー) GTXを試し履きしてみました。

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左がタホーGTX、右がティカム2

数年前の記憶では、サイズEU42(UK8)でしっくり来るはずでしたが、何だか横幅がアタります。。(そう言えば、ワタシ、幅広甲高でよく3Eとか4Eで表されるサイズがその上をいくFでした。。)

しっくりこなさにモジモジしていると、ガイドさんがから

「じゃあTICAM Ⅱ(ティカム2)履いてみる?」

と勧められ、履いてみたらピッタリ!恐らくラスト自体はタホーも一緒なのでしょうが、革製で且つラウンドラバーがグルリと一周しているタホーGTXの方が幅的に若干タイト感が出たのかもしれません。スペックでは分からない感覚です。試し履きは大切ですね。なので、もうティカム2で決めようとしたところ、お店には在庫無しのWXLモデルが更にワイドモデルとの事で、そちらを予約して帰る事にしました。

 

数日後、商品が届き新しい相棒にご対面。

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ローバー ティカム2 WXL

通常モデルはオレンジ色のアクセントですが、ワイドモデルのWXLはイエローになります。さり気ない差別化が所有欲を満たします。

早速履いてみるとジャスト、ピッタリでした。

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左がトリオレ プロ、右がティカム2 WXL

スカルパ  トリオレ プロと比較したところ。

スカルパも幅広な方でしたが、最初はちょこっとキツく、ご覧の通り長年履き潰した感じで幅が変形してしまっています。しかしティカム2 WXLモデルは最初から足にピッタリでした。

履き心地ですが、全体にトリオレ プロに比べソフトな印象です。優しく包み込む感触の為、長距離縦走でも疲れにくいと思いました。コバは前後共に無く、夏〜秋山専用になります。シャンクもやや柔らかめです。トリオレ プロはフルシャンクで硬いソールだったので、長距離を歩くとどうしても足が痛くなってしまいがちでしたが、この新しい相棒は足に優しくフィットし長距離も辛くなさそうです。

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尚、こだわりのI-LOCK(アイロック)という機構が付いています。これで、つま先から足の甲の部分にかけてキッチリ靴紐を締め付けた状態をキープしつつ、残りの靴紐をしっかり締めることができます。これは、スカルパにもあったD環と同様の機構となり自分的に必須条件でした。

 

次回、岩稜帯をこの新しい相棒で行く予定です。今から楽しみです。

 

追記)北アルプスの大キレットをティカム2で歩いてきました。(今年のお盆休みは憧れの北アルプス・大キレットに行ってきました①(2019年8月) - ワンゲル部の記録長さん)

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最初だから?しっかりメンテナンスしました

やはり、この程よい柔らかさはむしろ良い!岩稜帯はフルシャンクという思い込みがありましたが、このソールでも全然身体を支える事ができるし、岩稜帯以外の縦走路では、疲れ知らずでスイスイ歩が進みました。ガイドさんが

「いつもよりも自然と足が前に進むよ。」

って言っていた通りでした。

 

相棒よ、これからもよろしくです。