今年の夏、ワンゲルの先輩が劔岳に登頂しました。横浜からマイカーで番場島まで7時間かけて行き、早月尾根から登ったそうです。遠いですよね。その話を聞いて自分もどうしても行きたくなり、急きょ夏休みを取って行ってしまいました。
やっぱり王道の室堂から入りたいと思い、色々調べてみました。そうしたら横浜出身の自分にとって丁度良い交通機関がありましたよ。
それは、YCAT~扇沢の夜行高速バスです。8月20日(木)YCAT 0:35発~扇沢 翌朝6:40着を利用しました。平日出発ということもあり料金は4,800円!安いです。高速バスは、色々事故とか心配でしたが、この値段にひかれて決めました。
バスは4列シートでしたが、隣の人もいなく、またリクライニングシートもいい具合で、更にアイマスク・耳栓・枕のプレゼント付きと至れり尽くせりでした。すっかり熟睡してしまいましたが、隣人の方、グーグー言ってましたらすみませんでした。
扇沢からのアルペンルートは若干接続が悪く、室堂に到着したのは9:30頃でした。到着直後は雨。いきなりブルーになりましたが、心配された天気はいい意味で期待を裏切り徐々に好天に恵まれていきました。(初日だけですが…)
室堂より、立山(雄山)を望みます。ナナカマドはまだまだ青々としていますね。テント泊の為、ザックが少々重いですが、この頃はまだまだ余裕…?
雄山山頂直下。高積雲が出ています。今日は、雄山から、大汝山~富士ノ折立~別山を経由して剱沢キャンプ場へくだるプランです。明日、劔岳にアタックしたいのですが、天気もたないかも。。
富士ノ折立まで来ると、でたー劔岳の雄姿。真砂岳~別山に至る稜線はとても気持ちの良い道でした。
内蔵助(くらのすけ)カールの様子。
別山に近づいてきた頃、カワイイあいつ達が出てきました。
雷鳥です。という事はやっぱり雨降るのかな??前に雲ノ平の祖父岳で雷鳥の親子を見かけたけれど、あの時も土砂降りになったっけ。不安になりつつも別山まで行くと、ようやく劔岳がその全貌を表しました。何とも存在感があります。新田次郎の「劔岳点の記」によると立山信仰では劔岳は登れない山、登ってはならない山としてこの別山より遥拝していたそうです。確かにこれを見ると拝んでしまいます。南無~。
剱沢が見えてきました。だいぶ疲れてきました。雨が降る前に早くテントを立てたい。そして劔岳を見ながら一杯やりたい。
剱沢キャンプ場は、こんな感じです。真ん中の白い屋根の建物が管理棟となっています。ここには売店等は無いですが、テント泊の受付をしていただけます。すぐ脇には水場があり、かなり勢いよく水が出ていました。小屋の方によるとこの水場は塩素消毒をしているそうです。その奥の剱澤小屋(赤い屋根)まで行けば売店がありますが、歩いて10分弱かかります。テント泊者は小屋のトイレは使用できません。キャンプ場のトイレを使用します。そのトイレは写真には写っていないのですが、写真の右端の方です。すべて和式ポットンでしたが、思ったほど臭いませんでした。
テントを立てると、劔岳は雲に包まれやがて雨が降り始めました。夕ご飯は定番のカレーライスとシャウエッセン。ビール買にいくの面倒なので、持っていたJIM BEAMの小瓶でチビチビやりました。
翌日も雨はやみませんでした。
皆さん、どうするか決めかねているようでしたが、雨脚が激しくなるにつれ、一人また一人と帰っていきました。やっぱり無理するのやめよう。かなり気合入れて来たわりにはあっさり敗退を決めてしまいました。
晴れた劔岳、登りたい。。。